二重国籍問題を受けて蓮舫代表が戸籍謄本を公開~そこから生まれる様々な問題とは?【高嶋ひでたけのあさラジ!】

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7/19(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③

都議選敗北後の代表続投に理解を求めるねらいだが
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

二重国籍問題を受けて蓮舫代表が戸籍謄本を公開~そこから生まれる様々な問題とは?【高嶋ひでたけのあさラジ!】

【蓮舫代表会見】二重国籍問題について会見する民進党の蓮舫代表=18日午後、東京・永田町 写真提供:産経新聞社

蓮舫代表が戸籍謄本を公表

民進党の蓮舫代表は日本と台湾との二重国籍を解消したことを証明する為に昨日、記者会見し、日本国籍を選択したことを裏付ける戸籍謄本などの関連資料を公表しました。党内外の疑問を払拭し、東京都議会議員選挙の敗北後も代表を続投することに理解を求めるねらいです。

蓮舫代表の二重国籍問題が浮上したのは去年9月の代表選の直前でした。当初蓮舫代表は「1985年に日本国籍を取得したときに台湾国籍は放棄した」と説明していたのに対し、実際には台湾国籍が残っていたことが判りました。後に日本国籍の選択宣言を履行したと明かしたのですが、戸籍の情報は公表しておらず批判は続いておりました。
今月に入って東京都議選での敗北をきっかけにこの問題が再燃しまして、民進党の中の非主流派の議員が「この問題を有耶無耶にしてきたからうちの党はピリッとしないんだ」と戸籍の開示を要求していたのですね。昨日戸籍を公表した蓮舫代表の記者会見です。

蓮舫代表)台湾籍について、記憶に基づいて話したことによって不安定な印象を深めてしまいました。それを払拭することなく時の政権に対して「間違いを正して欲しい」と求める姿は説得力に欠ける。この判断が資料の開示に繋がったことを、是非ご理解いただきたいとお願いをします。

森田)政権を追及するのも説得力が欠けていたと反省をしております。
昨日公表しました戸籍謄本によりますと、日本国籍選択をした宣言日というのは去年の10月7日となっておりました。
会見で蓮舫代表は戸籍謄本の公表について「前例とすることは断じて認めることはできない。私で最後にして欲しい」と強調しておりました。
民進党は昨日まで都議選の敗北を総括する為のブロック会議を開いておりまして、この中で蓮舫執行部の責任を巡って厳しい意見と結束を求める声の両論が出ておりました。
昨日の会見で蓮舫代表は執行部の責任について「いろんな声があるが、その声をプラスに持っていけるよう頑張りたい」と述べています。
二重国籍問題と都議選敗北は全くの別問題

高嶋)これはいわゆる都議選の敗北から何か責任を問う大元の理由のひとつとして、戸籍問題が影響したのではないかというような批判が党内からも出ていると。

鈴木)だから戸籍を公開したということです。

高嶋)相当遅くなってようやくということだったのですが。これどう思われます?

鈴木)僕はこれ全然違うと思いますよ。要するに戸籍を公開して二重国籍問題を説明することと、今回の都議選の責任、つまり民進党の代表としての責任というものは分けて考えないといけないと僕は思います。つまりもっと言えば、じゃあ戸籍問題が無ければ民進党は今回の都議選で勝ったのでしょうか?
戸籍を公開するというのは非常に神経を尖らせる問題なのですよね。「前例にして欲しくない」なんて言っていますけど、これ公開をしてしまったら「前例にしないでくれ」なんて言ったって前例になっていく危険性は大いにあった。それなのに公開した。ここの問題もひとつあると僕は思います。
あともうひとつはやはり民進党そのものの、つまり蓮舫さんが代表になってからどういう布陣にしてどこを見てどういう政策理念を持って民進党をまとめて持ってきたかと。これを見るとやはりフラフラしたり野党共闘が上手く行かなかったり野党連合との関係もグチャグチャしたり。そういう意味だと求心力も含めて、これは代表としての力量や責任の問題ですよね。その延長線上に都議選があるわけだから。

高嶋)法的には何か問題があったのですか?

鈴木)そこはもちろん日本国籍でなければいけないということはあるけれども、別に二重国籍云々のところは触れていないです。

高嶋)よく国際的には二重国籍ってしょっちゅう出て来る話ではないですか。

鈴木)よく出るし、海外では当たり前のところもありますよね。

高嶋)それで今日の朝日新聞には日本の国籍法では「努力規定」だとして、22歳までにいずれかの国籍を選択するよう求めているということなのですよね。これ「努力規定」ということは、やらなくても良いということですか?

鈴木)まあそうですね。
「国籍見せろ」の悪しき流れを作ってはいけない 戸籍を隠しておきたい人もいる

高嶋)それで今回のケースで蓮舫さんがムッとしている表情ですけど、これは今後悪い影響を与えるとするとどういうことが想像できるのですか?

鈴木)国籍問題が出たときに皆出自とかはそれぞれ一人一人いろいろあります。そういうところにはやはり触れてはいけないだろうし、人権という意味でも。
だけど何かトラブルがあったとして「お前国籍見せろ」という論調になったときに簡単に戸籍を見せないといけないという変な悪しき流れを作ってしまうということですよね。だからこの問題は全く別だし、説明するならもっと早い段階でやるべきだし、そういうものが全部今回の都議選の責任で「はい代表を辞めろ。その代わりに戸籍の問題――」って全部がリンクしているところに僕は問題があると思うのですよね。

高嶋)少し戸籍と違うかもしれないけども、オバマ前大統領がトランプさんにギャーギャー言われてハワイの出生証明書というのを出したじゃないですか。あれも相当屈辱的でしたけども、あんなケースや今度の蓮舫さんのケースとか、そこまで人を問い詰めるという一種のいやらしさみたいなものが、これだけ国際社会でどうしたこうしたと言っている時代に、そりゃあ戸籍だって隠しておきたい人はいますよ、いろんな理由がありますからね。

鈴木)だから今回の説明で果たして良かったのか。
私は言っているけども、戸籍云々ではなくてむしろ代表として今までやってきた、そこの部分の問題というのを、戸籍を見せることによって「はい免罪符でOKですよ」という風になるのもおかしな話ですよね。
次は人事を一掃するというような流れがどうもありそうですけど、本当に思い切ってやらないと民進党の将来というのは、今回の戸籍の問題で解決したというのではないのだということですよね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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