8/2(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ！』今日の聴きどころ！③
人心一新を図りつつ骨格は維持する安定感ある内閣を目指す
7:10～やじうまニュースネットワーク：コメンテーター鈴木哲夫(政治ジャーナリスト)
記者会見する菅義偉官房長官＝2017年7月27日午前、首相官邸 写真提供：産経新聞社
明日の内閣改造に向け、大まかな陣容が明らかになる
内閣改造と自民党役員人事が明日断行されることになりました。昨日の自民党役員会で総裁の安倍総理大臣が表明したもので、閣僚経験者の起用も含め、安定重視の陣容へ最終調整を進めています。
人心一新を図りつつ骨格は維持して、閣僚経験者も起用して安定感ある内閣。この辺りが今回キーワードになりそうです。菅官房長官は昨日の記者会見で、安倍総理大臣の発言を引用する形で次のように述べました。
菅官房長官）新たな布陣の元、国民の皆様と共に各案の政策をさらに力強く前に進めていく考えである。こうしたことを発言されております。引き続き経済再生を最優先に、安倍政権が掲げる政策を前に進める内閣になる、そう思います。
これまでに入って来ている情報ですが、骨格の維持という面では麻生太郎副総理兼財務大臣、菅義偉官房長官は留任。世耕弘成経済産業大臣、それから公明党の石井啓一国土交通大臣も留任の方向です。党の役員人事では二階俊博幹事長と高村正彦副総裁は続投が内定しています。
稲田朋美氏の辞任で注目されております防衛大臣のポストですけれども、小野寺五典政調会長代理を起用する方向です。小野寺さんですが、第二次安倍政権の発足当時にも防衛大臣を務めておりまして、実現しますと再登板ということになります。
この他、茂木敏充政調会長、それから松山政司参議院国対委員長も入閣の見通しです。一方、金田勝年法務大臣、山本幸三地方創生担当大臣と物議をかもした面々はどうも交代のようです。丸川珠代オリンピック担当大臣も続投は難しいと伝わって来ています。ポスト安倍の今後も含めまして注目されているのが岸田文雄外務大臣兼防衛大臣ですが、留任も含めて調整中だということです。総理に近い甘利明前経済財政担当大臣は党4役以外の要職に充てられる見通しです。
一方、伊吹文明元衆議院議長は実は文部科学大臣に打診されていたということですが、伊吹さんが固く固辞して断りました。こちらは加計問題を受けて重鎮の安定感を期待して先月末に総理が要請したということですが、やはり衆議院議長という上がりのポストを経験して立法府の長まで勤めて今さらという考えがあったようです。とは言いましても民間で社長経験者が一兵卒になるということも最近はあるようですから、これが実現すればある意味働き方改革ということになったかもしれませんが、叶わなかったようです。
仕事師で真面目という逆インパクトで起死回生を狙う？高嶋）平成26年度9月に女性5人を閣僚に起用したら、とんでもないことになりましたが。奇をてらうというとか、世間にあっと言わせるような人事は難しいと思います。稲田ショックとあえて言いたいですが、稲田さんの反動で実務的にならざるを得ない気配がありますがどうでしょうか？
鈴木）今度の改造は支持率が長期低落傾向に入るかもしれない中で、人心一新をどれだけ出すのか重要です。つまり強いインパクトやサプライズとして誰をどう入れるのかをみんなが予想して、そういう観点で僕も取材していました。だけど小泉進次郎さんと橋下徹は入らないかもしれないですね。
高嶋）最初のうちは名前が出ていましたよね。
鈴木）現在上がってきている布陣を見ると、これはこれで逆にインパクトがあると思います。つまり目新しいことで支持率を上げるのかという見方に対して、かなり重厚で仕事師で派手じゃないけど真面目にやっていきますよという逆インパクトを考えているのかなと。
高嶋）あえて派閥的なことを伺いますけど、岸田派とか額賀派など。安倍さんのこれからにとって大事な派閥ですがどういうふうに扱っていくのかと。
鈴木）最終的にこの人たちが入るかどうかは別ですけど、したたかだと思うのは安倍さんにとって今度の内閣は支持率を上げることもありますが、来年の9月の総裁選挙で再選、3期9年を目指すでしょう。その総裁選を考えるといろんな派閥の支援が欲しいところですよね。ですから派閥にある程度気を遣ってバランスよく登用すると。例えば茂木さんは額賀派のエースですから重要閣僚に。その辺の計算は現在の情報を見る限りできているのかなと思います。
女性・民間登用はあるのか、そして支持率は何%回復するのか高嶋）世間的にどうですか？ 菅官房長官や麻生副総理など、端から骨格は変えないと出ていましたが。これでは変わったという印象が持てないという方もいます。
鈴木）これは評価が分かれるところだと思いますね。
高嶋）高市早苗総務大臣の名前や交代は出ていませんが、丸川珠代さんはどうも交代のようで。女性はどうですか？
鈴木）女難の相と言う方たちもいますけど。これは女性を何%入れることをこだわったからですよね。そうではなくて「この女性なら」と政治家としてしっかりした人を探せるかどうか。それから民間登用というのがまだ見えていません。明日もしかしたら出てくるかもしれないですね。
高嶋）それ次第で支持率回復と。確率何%ぐらいですか？
鈴木）仕事師内閣としてあえて狙わないという狙いでいくと、確率の評価がわかれるところで。どっちに転ぶかどうかはまだ分かりません。
高嶋）一種の賭けということでしょうね。
高嶋ひでたけのあさラジ！
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