7/26(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
2日間の閉会中審査が終了 28日にはPKO日報問題の特別防衛監察結果が公表
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
来月3日の内閣改造で局面転換をねらう安倍総理
学校法人加計学園の獣医学部新設を巡り衆参両院の予算委員会での2日間の閉会中審査が終わりましたが、安倍総理大臣は過去の答弁との矛盾を突かれ、釈明とお詫びを繰り返しました。幕引きを許さない野党は攻勢を強める一方、安倍総理は来月3日にも実施する内閣改造で局面転換をねらいます。
高嶋)支持率復活の日は来るのでしょうか。まず昨日、一昨日の動きについてニッポン放送報道部森田耕次解説委員です。
森田)2日間の閉会中審査では学校法人加計学園の獣医学部新設計画を安倍総理がいつ知ったのかが大きな焦点となりました。6月の参議院の決算委員会のときに安倍総理は国家戦略特区に申請を出された段階で知ったと答弁していたのですが、閉会中審査では申請したときではなく今年1月20日の諮問会議の直前、つまり加計学園と認定される直前に、事務方が段取りを説明したときに聞いたと、このように主張しました。
安倍総理は去年1年間で加計学園の加計孝太郎理事長と少なくとも7回会食やゴルフを共にしているのですが、加計さんとは獣医学部については一切話していないと昨日も主張しました。安倍総理)彼はですね、教育者として時代のニーズに合わせて新たな学部や学科の新設にチャレンジしていきたいという趣旨の話をしたことはありますが、具体的にどの学部を作りたいということは一切私に話したことはございません。まさに友人として相手の立場を利用しようとするということであれば、もう友人とは言えないわけであります。
森田)安倍総理は昨夜この閉会中審査が終わった後、地元山口県選出の議員たちと会食をしまして、この席で「誠心誠意、丁重に謙虚に説明した」と気丈に振る舞いまして、民進党の蓮舫代表とのやり取りのときにも感情を抑えながら低姿勢ぶりをアピールしておりました。
蓮舫代表)これによって国民の加計学園に対する総理との疑惑、それが軽くなったと思いますか? 深まったと思いますか?
安倍総理)事実に基づいて丁寧に説明をさせていただいたところでございますが、国民の皆様はどのように判断されるかということについては、まさに国民の皆様が判断されることであり、そのことについては真摯に受け止めたいと、このように考えております。
森田)低姿勢ぶりを強調したのですが、今後南スーダンPKO部隊の日報隠蔽問題を巡って明後日28日にも特別防衛監察の結果が公表されます。そしてそれを受けて来月8月1日にも稲田防衛大臣が出席して衆議院安全保障委員会の閉会中審査が開かれる可能性があるのですね。
来月3日にも内閣改造を行う方向なのですが、ある閣僚は「支持率低下は底無しだ」とこのように嘆いていたということなのです。
事前に閉会中審査に向けての打合せをしていた高嶋)安倍さんが話しているのを聴いていると、昭恵夫人と加計孝太郎さんについては何が何でも絶対に出さないと、そういう固い決意で。
一方で疑問なのは、前川さんは「白いものを黒いとは言えない」とか「あったことを無かったことにはできない」とか言って、この人についてもいろいろ毀誉褒貶があるのですけれども、問題提示した。それでいろんな審議官、和泉さんとか藤原さんとかいろいろと出て来ますけども、彼らは一様に返答の仕方が一緒なのですね。
ああいうのは大変失礼ながら官邸とかいわゆる首脳の方から「こうだぞ」というようなことは当然言っているのでしょうね?どうですか?鈴木)全く連携を取っていないかというとそれは考えにくいですよね。それはやはりこの閉会中審査に臨むにあたってしっかり打合せをしているところはしているのは間違いないですね。
高嶋)何か日曜日に6人秘書官が集まったとか?
森田)そうですね、総理の私邸に秘書官6人が集まって3時間勉強したと。
高嶋)一緒にいたかどうかは別にして、打合せはあったと。ということは腹の中とは違うことを言わされているケースもありますよね。
鈴木)ただ事実とは違うということになると嘘になりますよね。
そこはやはり性善説でいくと、嘘は流石についていないでしょう。ただそれが何を生んでいるかというと、毎回言っていますけど「記憶に無い」というあの言葉ですよね。これを言っている限りはどの方向にも逃げられている感じがしますよね。あれだけは使って欲しくないと毎回思うのだけど「はい、また出ましたね」ということですよね。
問題解決には安倍総理からではなく当事者全員からの説明が必要高嶋)野党の方からは再三「この人を証人喚問に」とかいろいろと言っていましたが、もうやる気は無さそうですね?
鈴木)やる気が無いということは支持率も含めてまた何かしら跳ね返って来るでしょうし、安倍さんはかなり殊勝な言葉で、謝罪もあったし、例えば「李下に冠を正さず」という言葉は友達の扱い方を少し間違っているというのは分かったのかなという風に思わせるところもあるのだけど、やるべきなのはそれよりもやはり本当に当事者や関係者を一斉に並べてそこに「やるぞ」ということで指導力を発揮する、そっちの方が安倍さんにとってはスッキリする方法だと思う。
だから安倍さんが謝るのではなく、そういう態勢を取って「記憶にありません」とかではなく皆同じ土俵に立って、最低でも参考人招致、できれば証人喚問でズラッとならべてやるという、これでしょうね。
安倍総理は稲田防衛大臣に対しても厳しくならなくてはいけない高嶋)それで安倍さんはもう加計学園についてはやる気は無さそうで、逆に日報問題について稲田大臣で閉会中審査をするとか。
鈴木)これまた大きな問題ですよね。
高嶋)つまりこの弱り目に祟り目の子羊を狼の前に出して、そこで鬱憤晴らしをさせて「やることはやった」といって内閣改造で「さあどうだ」みたいな、そういう流れなのでしょうか?
鈴木)稲田さんも安倍総理が非常に可愛がっていた、育てようと思っていた、逆に言うと周りが「お友達の1人」と言っていたのだけども、やはり「女性初の総理だ」とかいろいろと期待されていたのも分かります、育てるなら育てるでも良いのですよ。
だけどやはり、“イエローカード”とよく例えられるけど、僕は運転免許の点数に例えているのだけど、もう免停だしレッドカードでしょう。そのタイミングを既に逸していますよ、いろんなことがあって。安倍さんはやはりちょっとタイミングを遅らせてしまった感じがあるのですね。やはりこれは切らなきゃ駄目です。それで谷底に落として「勉強して来い!」って言うのが安倍さんの愛情でしょう。それを示さない。ここまで来たからしょうがないからこういう形でズルズルと幕引きをしているということなのではないですかね。高嶋)なにやら安倍さんの本来の頑固な性格というか、それがちょっと最後は災いするのかなと思いますけどね。
鈴木)やはり稲田さんはもっと早い段階でビシッと呼びつけて叱るというのがやるべきことだと思いますね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00