今季米ツアー3勝目「メジャー勝利を目指す」男子ゴルフ・松山英樹(25歳)【スポーツ人間模様】

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松山英樹

ゴルフのブリヂストン招待で優勝し、トロフィーを手にする松山英樹=2017年8月6日、米オハイオ州アクロン 写真提供:共同通信社

世界選手権シリーズは全4戦が行われる準メジャー。ブリヂストン招待最終日、首位から2打差でスタートした松山が鮮やかな逆転勝利で今季米ツアー、3勝目をあげました。

「完ぺきだったのは18番のティーショットだけ。ウォーミングアップから調子が悪く、ボールがどこへ飛んでいくのかわからないほどだった」

と言います。しかし、1イーグル、7バーディーの61をマーク。圧巻は16番から3連続バーディーでした。

4年前の2013年。同じブリヂストン招待第2日、タイガー・ウッズとの初ラウンドを思い出したそうです。当時、21歳。プロへ転向して、日本ツアーでは賞金王、同時に米ツアーでは翌年の賞金シード権獲得を目指していた矢先のこと。ウッズのトーナメントコースレコードタイ「61」を同組で目撃した松山は、

「まるで、小学生がプロと戦っているようだった。次元が違う」

と衝撃を受けています。

奇しくも、今大会は松山が米ツアー出場100試合目の区切り。

「大好きなコースだから、ここで勝てたら格好いいのになぁ」

と思っていたとか。まさか現実になるとは-。サンデーチャージを披露した本人がウッズと並ぶコースレコードタイで優勝したことに、一番驚いていました。

今大会の優勝賞金は約1億8260万円。世界ランクは3位のままですが、今季の獲得賞金は約8億5084万円で、賞金ランキング首位を奪回しています。同時に、大切なフェデックスカップ・ポイントランキンクでも550ポイントを獲得してトップに立ちました。これからの活躍次第で、夢のような年間チャンピオンにも手が届く。

フェデックスカップは、前年10月の米ツアー開幕戦から、8月のウインダム選手権まで、レギュラーシーズンとプレーオフシリーズに分けられています。各試合の上位70人にポイントが与えられ、これを基にレギュラーシーズンの上位125人がチャンピオンを決定するプレーオフシリーズへ進出できる。シリーズは全4試合で、125人→100人→70人→それから最終戦では30人に絞られていきます。そして、終了時のポイントランキングトップがシーズンチャンピオンに加え、1000万ドル(約10億1000万円)のビッグボーナスを獲得できるシステム。07年から実施され、初代王者はウッズでした。

今回のような離れ業を披露する松山ですが、世界からしてみれば実力は認めても、人気はいまひとつ。

「もっと英語を話せれば、ぼくの性格がわかってもらえるはず」

と、もっか英会話を猛勉強中です。

同組でプレーする外国人選手は、

「ものすごいショットを打っても首をひねっている」、「ナイスショットをしても一切パフォーマンスがない」。

といった印象を語っている。何ともつかみどころがないことが現実です。とはいえ、今週は4大メジャーの今季最終戦「全米プロゴルフ選手権」。

「まだ、メジャーでは1勝もしていないけど、自信がないわけではない。何人もの日本人がチャレンジしてとれていないものをとれるように頑張る」

と誓っています。

現地時間10日、ノースカロライナ州クエイルホロークラブで開幕する全米プロゴルフ選手権で2週連続優勝に期待しましょう。

8月8日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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