「国勢調査から最新ロボット技術まで」総務省が担う未来とは

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日々のニュースで、「総務省が発表した全国消費者物価指数は~」「総務省が発表した労働力調査によると~」と、行政機関の名前が多くみられますが、具体的にどんな方がどんな仕事をして、何を思っているのかを知っている方は少ないのではないでしょうか。

総務省は、国勢調査から統計データを作ったり、地方活性化への取り組み、国の行政機関が行う仕事に問題点がないかを調べるなど、私たちが安心に暮らせる毎日を支えています。その中で、ラジオやテレビといった放送、インターネットなどの日本を繋げる情報通信に関しても総務省が管轄しています。

総務省が目指す未来や、現在の取り組みについて、あかま二郎 総務副大臣兼内閣府副大臣(※編集部注:2017年8月7日まで在任)に、ご自身の取り組みから、総務省の仕事についてお話を伺いました。【※編集部注:本取材は2017年7月に実施したものです。】

編集部:あかまさんは、神奈川県相模原市を主な選挙区とする神奈川14区で、学生時代を過ごしたのも相模原なんですよね。子どもの頃はどんな風に過ごされていたのですか?

あかま:中学の頃はほとんど勉強をしない子供で、でも、それなりに成績は良かったんです。

編集部:勉強の要領が良かったのですね。

あかま:ところが、高校は周りがとても優秀で、フラフラして勉強をしなかったら成績は底辺になり、「やっぱり勉強しない人はダメなんだな」という気付きがありました。

編集部:部活動はされましたか?

あかま:高校でバレー部に入ったのですが、先輩と喧嘩をして辞めてしまったんです。ただ、卒業式で、周りの友人は部活の花を持った後輩が集まって来ていましたが、自分のところには当然誰も来ない訳です。勉強ができる・できないだけではなく、「同じ釜の飯を食う」「3年間継続して頑張る」ことはとても大事だなと思いました。

編集部:卒業式での心残りから、大学で部活動をされようと思いましたか?

あかま:大学ではボクシング部に入部しました。男ですから、本能的に強さというものに憧れがありましたし、あの時代はバブルでしたので、部活はカッコいいかどうかで決めました。学生時代は女性にモテたかったですしね。大学ではボクシングに励む毎日でした。

編集部:大学卒業後、すぐに今のような政治の道を志されたのですか?

あかま:就職の道もありましたが、大学での学業が疎かだったことが気がかりで、イギリスの歴史や伝統を勉強するため留学しました。あの時代は名宰相“マーガレット・サッチャー”の時代で、栄華を極めたけれど失墜し、そこに彼女が現れました。そういうことを実際に見よう、聞こう、勉強しようという思いがありました。

編集部:日本と英国での勉強を経て、総務副大臣(編集部注:2017年8月7日まで在任)を務めていらっしゃるわけですが、総務省の皆さんはどんな仕事をされているのですか?

あかま:総務省は大変大きな政府機関で、各市町村の税や財政、郵便や放送を含む情報通信技術なども総務省が所管しています。とりわけ興味深いのが情報通信で、携帯電話の販売代理店へ視察に行くこともあります。

編集部:情報通信の世界で「IoT」や「AI」が流行りの言葉になっていますが、これらも総務省で担当されているのですか?

あかま:まさに、AIやIoT、ビッグデーターの3つを活用した産業革命を考えています。これらがさまざまなものとネットに繋がり、繋がることでデータが集まり、蓄積されたものを人工知能が解析し、分析し、それをもって最適な答えを導き出します。

編集部:ITと全く関係がなさそうな、農業や漁業といった分野でも活用されていますよね。

あかま:農家さんが畑を耕して、種をまいて、収穫生産する……一見、全く結びつきがなさそうですよね。ですが、神奈川県藤沢市ではAIやロボット技術などの最先端技術の導入により高収益型農業をめざす、“スマート農業”が行われ、ビニールハウスにはセンサーが設置されて最適な温度の管理をしたり、水耕栽培では水分中に含まれている窒素の量を管理しています。出荷時期もセンサーが管理していて、最上な質のものを出せるようにしています。

編集部:質の良いものを提供できるうえに、手間もかからないのですね。

あかま:今までだったら、気温は大丈夫かな、室温は大丈夫かな、と農家さんが見て回ったり、経験や勘、汗水という部分に頼っていたものを、プログラムやシステムを覚えさせれば仕事も楽になるし生産性も高まります。実際に私も現場を伺いましたが、その農家さんはとても若い社長で、作業着ではなくYシャツを着て、ビニールハウス横でパタパタとパソコンを打っていたのがとでも印象的でした。

編集部:そういう方を、国として支援するのが総務省なのですね。

あかま:そうですね、実際に農家さんの負担が減っているとなれば、それを各市町村でも出来るように横展開した方が良いですからね。こういった新たな取り組みをしたいと手を上げた方と、産業界、経済界、大学の研究室でタイアップして実証実験を行っています。ただ、現段階ではトマトは成功していて上手く出来ていますが、“葉もの”はまだ成功していないので試行錯誤しています。

編集部:10年後には、葉ものもロボット技術で作れるようになるでしょうか?

あかま:もっと近い将来のことだと思います。スマホが普及してからたった10年、あっという間に生活や暮らし、エンターテインメントが激変しましたよね。分かりやすいのが、Amazonなどインターネットを使った買い物で、よく言えば活用できているし、悪く言えば実店舗は打ち負かされていますよね。買い物をすればするほどデータが蓄積され、人工知能が利用者に合った商品まで提案しますから、とても優秀ですよね。

編集部:映画ではよく題材にされていますが、これだけ優秀なAIが更に進化することで、仕事を失う方も出てくるのではないかと心配です。

あかま:人工知能が優れてきて、人間社会を征服するのでは、と思う方も多くいると思います。総務省所管の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の先生にも質問しましたが、「そんなことはない」とおっしゃっていました。碁、囲碁、将棋の人工知能と人間が対局してAIが勝つこともあり、人よりも優秀なのではないかと不安を煽るのかもしれないですね。確かに、何万対局というデータを覚えさせ、一個の分野で一個の蓄積ならば優秀ですが、何かを読んで感じとったり、理解したりはできません。ところが、人間は合わせ技ができる。表情、物言い、雰囲気を人工知能が感じとることはできない。石黒浩特別研究所が開発しているERICA(エリカ)という自律型ロボットがありますが、覚え込ませたフレーズは問題ないのですが、気転を利かせたりイレギュラーの対応は出来ないんです。

編集部:機械的な仕事をAIが代わることはあっても、人にしかできないことに今よりも注力出来ますし、さらに人間はまた新しい仕事を生むことができますからね。総務省の多岐にわたる活動の中の一部ですが、お話を伺い、実は私たちの生活や暮らしに近いところに存在し、安心かつ、ハイテクで便利な社会づくりをされていることが分かりました。この度はお忙しい中、ありがとうございました。

あかま:ありがとうございました。

【※編集部注:本取材は2017年7月に実施したもので、あかま二郎衆議院議員の肩書は取材当時のものです。2017年8月7日まで在任されていらっしゃいました。】

文:allnightnippon.com 編集部 望月知世
写真:allnightnippon.com 編集長 長浜純

<LINK>
あかま二郎衆議院議員 公式ホームページ
http://www.akama.jp/


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