ミサイル発射で問われる北朝鮮と中国の関係って?
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8/31(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
北朝鮮に潰れてしまっては困る中国
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
現在の北朝鮮と中国の関係は「家庭内離婚状態」8月29日のミサイル発射から、その動向がますます注目される北朝鮮。
そんな中、北朝鮮への石油の供給問題など、中国の北朝鮮への対応が重要になってきています。金正恩政権の中国との現在の関係はどのような状態なのでしょうか。高嶋)今日の産経新聞の一面トップの見出しが「北朝鮮、太平洋へ発射継続」。ミサイル、日本列島を飛び越えて太平洋へ落とすと。これをまだ続けるぞ、というようなそんな見出しです。一番聞きたいのは安全保障理事会が何をやろうと、どれだけ制裁をしようとしているのでしょうか。必ずロシア・中国という抜け穴があって、それで糠に釘、暖簾に腕押しみたいなことになってしまう。アメリカは中国が後ろ盾なんでね。中国にビシッとやってもらえば北朝鮮なんか一捻りだと、どうもトランプさん思っていた節があるようですけども。
今、中国と北朝鮮の関係というのはどうなのでしょうか?山本)関係は、「北に潰れてもらっては困る」というところまでは認識しているのですが、関係は良くないですね。もともと同盟国なんです、朝鮮戦争に遡りまして。その枠はまだ生きてはいますが、これは夫婦関係に例えますと、その昔役所に婚姻届けを出したので一応夫婦である。というだけの話ですね。
家庭内離婚状態ですねこれは。ただ出てってもらっちゃ困る、つまり北朝鮮という体制が潰れてもらっては困るという。その1点だけで続いている夫婦関係ですね。
金日成政権時から大きく関係は変化している高嶋)考えてみればおじいちゃんの金日成のとき、そのときとの中国との関係。それから朝鮮半島南北戦争になったときの中国の北への支援ぶり。みたいなことを考えるとすっかり景色変わっちゃったわけですよね。
山本)お互いあそこから実はボタン掛け違えたのですけどね。金日成のときにも中国に長く滞在した経験のある延安派っていわれる労働党の幹部を大分粛清してしまっています。そういうことがあったんですけれど、一応金日成のとき、彼自身も中国語を分かったようですし、旧満州で活動したこともありますから、一応中国の何たるかっていうのを分かった上で毛沢東と話をしてきたわけです。それなりに上手く回ってはいました。
高嶋)普通に考えると、あいつ挨拶にも来ないなんてことになると、日本人だと面子潰されたって言って怒るじゃないですか。金正恩は習近平さんに挨拶行きましたか?
山本)行ってないですね(笑)。仰る通り儒教国家では挨拶する、しないという、どちらが先に挨拶来るかということは重要なことになりますが、逆に言うと金正恩はそこのところの呼吸がよく分かってるが故に俺行かねえよと。こう態度決まってですね、中国と話を通じてる張成沢を粛清してしまったわけです。そして中国と仲の良い血のつながった金正男はマレーシアを殺してしまって、橋を1個ずつ切ってる状態です。
高嶋)今の金正恩さんもある意味では非常にしたたかで、頭脳的ですよね。
山本)その意味ではしたたかで頭脳的ですね。ただ人間としてのマインドが如何かっていうと私は相当歪んだものを感じますけどね。
高嶋)それでも度胸の良さというかね。
山本)瀬戸際でさあどうだっていう裸勝負ですね、これをやっているわけですが、中国の支援、今後国連では石油の供給問題が話題になると思うんで、ここがポイントでしょうね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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