把握されていた北朝鮮のミサイル発射~整備必要なJアラート

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8/30(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

日本政府はアメリカを通して発射の兆候を捉えていた?
7:03~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)

Jアラート

消防庁から送られてきた文字情報を確認する消防防災課の担当職員=2013年9月11日午前11時、県庁 写真提供:産経新聞社

日本政府の迅速な対応~アメリカはミサイル発射の兆候を捉えていた

昨日午前5時57分頃、北朝鮮から弾道ミサイルが発射され北海道上空を約2分間飛行しました。一部の地域には全国瞬時警報システム「Jアラート」が作動し、ミサイルによる被害に備えるよう伝えられましたが、それを受けた人々の中からは「具体的に何をすれば良いか分からない」といった声も上がりました。ジャーナリストの鈴木哲夫氏はJアラートや迎撃態勢だけでなく人々の危機管理意識の向上が重要だと強く指摘します。

安倍総理)政府としてはミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握しており、国民の生命を守る為に万全の態勢を取ってまいりました。地域の平和と安全を著しく損なうものであり、断固たる抗議を北朝鮮に対して行いました。

高嶋)昨日早朝の北朝鮮のミサイル発射なのですが、日本政府は官邸に大臣が集まるのが極めて早かったですね。前から昨日何かあるぞということはもう分かっていたようで、いつも私邸に帰る安倍さんも昨日は公邸の方にいたということで、もう6時半前には官邸に入っていたと。これは何を意味しますか?アメリカの関係があるのですか?

鈴木)もちろんそうですね。結局表立ってどうのこうのではなく事前の情報も含め安全保障に関しては日米間では綿密に取り合っていますから。

高嶋)ということはアメリカの衛星が平壌(ピョンヤン)郊外の初めて聞くような名前の場所で移動式の物で発射したことを捉えていたということですか?

鈴木)それはもう間違い無いです。いろいろな多角的な情報もあるでしょう、そういうものを含めて事前に動きがあるということはどうも把握していたと。それも待機をしていたということはかなり可能性が高いということを示していたのだと思いますね。

高嶋)だけど撃つのは分かっていたけど、どっちに撃つかというのは分からなかったと?

鈴木)そうだと思います。それに備えてJアラートや迎撃も含めてそうですけど、常に態勢を取っていたということだと思います。それで破片を含めて日本には落ちて来ないということで迎撃もしなかったということですね。事前の準備はかなり情報が入っていたという風に聞いています。


まだまだ整備が必要なJアラート

高嶋)それで昨日Jアラートが作動して、私はそんなに回数があったのかと驚いたのですけど、日本列島を北朝鮮のロケットが通過したのは5回目だと。

鈴木)そうですね。ほぼ洋上に近い沖縄を含めてですけど、日本の上空を飛んだのは5回ということです。

高嶋)それでJアラートについてもあまり芳しい評価が無いですね。

鈴木)Jアラートは有った方が良いか無い方が良いかという議論になれば絶対有るべきなのだけど、Jアラートが作動して、「ミサイルが発射された」とか「上空を通過した」とか、問題はそれを聞いてどういう風に我々が行動するかというところが重要です。第1報を受けた我々が一体どうすれば良いのか、ここがまだ整備されていないですね。

高嶋)言ったら大変失礼なのですけど、何だかちょっと漫画のような感じがしませんでした?昔は予行演習でよく田んぼの横でうずくまって頭を防御するなんていうのをやっていましたけど、ああいうので間に合うのかという。

鈴木)間に合わないでしょう。有事というのは危機管理なのであらゆる可能性があるわけで、昨日のケースでもインタビューで「地下へ入れと言われるけど、この辺に地下がありません」なんて言う人が沢山いて、そういうところの意識というのは僕らも参加して高めていかなければいけないのでしょうね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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