石破茂「北朝鮮のグアムミサイル攻撃の可能性は高い!」

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8/22(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

これまでも予告したものはすべて発射
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター石破茂(元防衛大臣、衆議院議員)

アンダーセン空軍基地

米領グアムのアンダーセン空軍基地。滑走路付近に待機する機体がみえる 2017年8月18日 写真提供:産経新聞社

北朝鮮との緊張が続く中で米イージス艦が衝突事故

北朝鮮の威嚇により、アメリカでは緊張状態が続いています。第7艦隊のイージス艦がマラッカ海峡でタンカーと衝突し、10人が不明となっています。金正恩は悪い意味で有言実行する男。果たしてグアムへの襲撃はあるのでしょうか。元防衛大臣の石破茂衆議院議員に訊きます。

高嶋)アメリカ艦隊はどうしちゃったのですか?『フィッツジェラルド』に続き、イージス艦がまた同じような事故を起こしまして。あんなに大きいタンカーにぶつかるまで気付かないなんて考えられませんよ。

石破)ずっと緊張が張り詰めた状態で第7艦隊は運用しています。不眠不休とはいわないけれども、近い状況が続いています。そういうときこそ事故が起きてしまいます。10年くらい前に海上自衛隊でも『あたご』というイージス艦が漁船とぶつかり、あるいは『しらめ』という船が燃えた。いったいどうしちゃったの?ということで、海上自衛隊で総点検をやりました。あのときもインド洋には出している、北朝鮮の状態もきつく、高いテンションをずっと続けていました。何の言い訳にもなりませんけれども、こういうときこそ基本を見落とし事故は起こりがちです。だから1日泊めて総点検をするべきです。

高嶋)北朝鮮の4発ミサイルを撃ち込む問題ですけど、ああいうのも関連して非常に緊張感は高まっているのでしょうか?

石破)非常に高いです。ミサイル防衛対応の駆逐艦や護衛艦を高い頻度で出しているわけですよ。そうするといつ、どこで撃たれるかわかりませんから。日本の護衛艦だけではなくて、第7艦隊所属の船も相当に出ています。


グアムへの着弾はなくても何らかの攻撃の可能性残す

高嶋)金正恩委員長は、今まで口で言ったことは必ずやってきていますよね?

石破)検証するといったことは全部やってきています。

高嶋)グアムの偉い人は「どうぞ、観光に来てください」と言っていますが、グアムにミサイルはいかないかもしれないけれど、顔が立つようなことはするだろうと。

石破)そうでないと国内は持ちませんからね。トランプさんが「あの男は他にすることはないのか!」と言ったらしいですけど、他にすることがないのですよ。あの体制を認めさせるために核とミサイルは必要です。なぜ独裁体制が倒れたかを見たときに、カダフィやフセインも、核ミサイルがあれば倒れると金正恩は知っていますから。

高嶋)カダフィ大佐は典型的な例ですよね。

石破)これで上手くいくかと思いきや、あっさりやられましたよね。あの対応が正しかったかどうかは検証の必要があると思いますが。


自由や民主主義、人権を追い求めていくのがアメリカ合衆国だった

高嶋)たまたま両陣営のトップが金正恩とトランプさんで。北朝鮮はああいう国ですが、トランプさんは周囲の支援者の離反を招いて、やや孤立状態で。あの性格は治らないので、一触即発の危機を感じますよね。バノンさんもクビにしてしまったし。

石破)カリスマ経営者にはよくあるパターンではありますけど。ずっと危惧しているのは、自由や民主主義や人権にどれだけ重きを置いているのだろうかということですよ。綺麗ごとかもしれないけれど、それを追い求めいていくのがアメリカ合衆国でした。損とか得、自分の支持者にウケるとかウケないとかという判断を優先させると上手くないです。

高嶋)オバマ前大統領が例の白人至上主義者でわっとなったときに、昔のネルソン・マンデラの言葉と子供たちが一緒に並んでいる写真を出して、世界で初めての「いいね」を取った。先程スタッフに調べてもらったら、英語で「いいね」は「Like」というそうですね。この辺というのもわかりきった話だけど、言い続けなければいけない。トランプさんには似合いませんが。そこに危機があるわけで。

石破)綺麗ごとでも追い求めていくことにいろんな困難や葛藤があるわけでしょう。損か得、ウケるかウケないか、票になるとかならないとかで物事を決めちゃうと、世界政治はどうなるのだろうなという思いがあります。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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