北朝鮮は米が金体制の保持をしてくれればそれでいい

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8/28(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

北朝鮮が短距離の飛翔体3発を発射
7:10~ やじうまニュースネットワーク:コメンテーター 須田慎一郎(経済ジャーナリスト)

北朝鮮 ミサイル発射

【北朝鮮がミサイル発射】ミサイル発射の情報を受けて官邸に入る菅義偉官房長官=2017年8月26日午前、首相官邸 写真提供:産経新聞社

短距離弾道ミサイルや多連装ロケット砲との見方も

北朝鮮が一昨日朝、短距離の飛翔体数発を発射しました。アメリカと韓国の合同指揮所演習への反発を示す狙いがあると見られますが、ミサイルの種類や飛んだ方向の背景など各国の見方は分かれています。

1発目と3発目はおよそ250キロ北東の日本海上を飛びましたが、2発目は発射直後に爆発したと見られています。前の日は金正日総書記が軍を重視する政治指導を始めたとされる先軍節がありました。米韓両国の合同演習も始まっておりますので、予想された展開でもあったわけですけど、だからこそ北朝鮮の狙いが何かいろんな見方が出ております。アメリカ軍は短距離弾道ミサイルという見方をし、韓国軍は新型の多連装ロケット砲という見方もしています。ある専門家はアメリカ艦船の接近を妨げるための中短距離の地対艦ミサイルという見方もしています。

高嶋)アメリカの機嫌を損なわないようにちょこっとやったという説と、グアムへ4発の説はまだ生きている説と、専門家もいろいろ言いますけど。須田さんはどう取っていますか?

須田)基本的に米韓合同軍事演習に対して北朝鮮は強くけん制してきたわけですよ。それにも関わらず米韓が軍事演習に踏み切りました。それに対して何かのけん制をしなければ今後北朝鮮の面子が丸潰れになる、腰が引けていると受け止められかねない。何か飛ばさなければいけないけれども、軍事演習で兵員兵力を動員していて場合によってはすぐに軍事作戦に移れるような体制になっています。ですから完全に挑発してしまうと、北朝鮮に対する軍事攻撃に進展しかねない。それを避けるために、とりあえずこっちへ飛ばしておこうかということだと思いますけどね。


北朝鮮の狙いは米朝の二国間協議

高嶋)グアム襲撃はやりますか?

須田)グアムに撃ったら北朝鮮は火の海になるのは目に見えていますから。それをやらないようにぎりぎりのところで米朝の二国間協議に持っていきたいというのが北朝鮮の戦略だと思います。

高嶋)ということは、トランプ大統領が言った「金正恩もどうやら俺にやや敬意を示すようになった」とか、ティラーソン国務長官の「柔軟な姿勢は歓迎する」という発言もありましたが、北朝鮮は話し相手になり得る存在ですかね?

須田)北朝鮮は金正日時代から米朝二国間協議で「金体制の保持をアメリカがしてくれればそれでいい」としてきたわけですよ。

高嶋)そうだけど、今さらおめおめ「お前のところの核を認めるよ」とはアメリカとしては最大譲歩のような気がします。

須田)だからどういう形で譲歩を引き出すのか、どの水準なのかがひとつのポイントだと思います。

高嶋)手放したらやられるというのは歴史が証明していますからね。

須田)金正恩は手放さないと思いますけどね。

高嶋)極めて難しいところですが、どんな展開になるか。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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