支持率が低下~微妙な立場の文在寅大統領
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9/8(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④
日韓会談「北朝鮮に異次元の圧力を」
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
韓国、軍事配備するも「究極的には平和的方法で解決したい」
安倍総理は昨日、文在寅大統領とウラジオストクで会談しました。北朝鮮に対し異次元の圧力を掛ける必要があるという認識で、この両首脳一致しております。文在寅大統領は、日韓の間の緊密な連携がより切実になったと指摘する一方で、究極的には平和的方法で解決したいと、対話の必要性も訴えています。
また文在寅大統領はウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムの演説の中では、韓国、北朝鮮、ロシアの3者による経済協力を通じて北朝鮮に核放棄を促す構想を明らかにしています。協力事業は、北朝鮮を経由して韓国とロシアを結ぶ天然ガスのパイプライン、鉄道、あるいは船の航路などが念頭にあるとみられております。
ただ韓国は一方でアメリカの最新鋭迎撃システムTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)の追加配備分の発射台4基を韓国南部の星州の旧ゴルフ場に陸路で搬入しました。中国とロシアはこのTHAADの配備に反対をしていますが、昨日発表の世論調査では、文在寅大統領の支持率69パーセントと、政権発足後初めて70パーセントを切り、安全保障を重視の姿勢を強調する必要に迫られているという風にもみられています。
一方トランプ大統領に対して先ほど入ったニュースですと、記者会見の中でトランプ大統領は「軍事行動は間違い無く選択肢だ」とした上で、「軍事力を使えば北朝鮮にとって悲劇の日となる」と述べまして、軍事攻撃を望まない考えを示したということです。
高嶋)韓国の文在寅大統領はもの微妙な立場ですね。
宮家)こんなに状況が悪くなると思わなかったんでしょうね。北とは対話重視ということで選ばれて支持率も高いわけでしょ。
でも北がICBM作って水爆実験やってるときに、対話って何の対話するのですか。高嶋)それはもうガラガラ崩さざるを得ないような状況になっちゃって。
宮家)もう完全に体がねじれちゃってるから。そのねじれを元に、まともにするだけでも大変だと思うけど残念ながら言ってることとやってることの落差がだいぶありますね。
高嶋)発言も結構ばらつきがありますよね。
宮家)国内向けと国際向けを使い分けるんでしょうけど、そんなやり方がいつまでも続きません。こういう政策、特に安全保障、国の命運に関わるような問題は一貫性がなくてはいけません。ところが一貫性まるでない。これはどこかで行き詰まると思いますよ。
核兵器を持つことは逆に危険なのだと思わせなくてはいけない高嶋)今までレッドラインがどうのこうのと、ジリジリ後退しながら言ってきましたが、結局一番乱暴者の北朝鮮がやりたいようにやって、それでどうしようもない、手が付けられない状況になっている。これどうやって収めると思いますか?
宮家)彼らは、核兵器を持ってるから自分達は安全なんだと思ってるわけでしょ。だから絶対放棄しないわけです。でもそうではないと。核兵器持ってると危ないのだよという話を彼らに刷り込まなきゃいけません。
例えば、北朝鮮が撃つミサイルが全部、誰かが迎撃しちゃって。1発も外に飛んでかなくなったらどうなりますか。持ってる意味無いでしょ? しかも文句言えない。となるとあれ? 核兵器持っててもダメじゃない、と思わせる。さらに中国が石油を止めて、あれ? もう持ってたらダメじゃないか、こう思わせなきゃいけない。これをやるしかない。高嶋)そんな事態はあり得ますか。
宮家)分かりませんけど、やってみないと分からないでしょ。少なくとも対話で、凍結のため対話だけやっていたってダメですよ。今までずっとやって何度も失敗してきたではないですか。
高嶋)全く逆の発想ですけどね。そこまで防御できればね、効き目が無いと分かればね。それはもう落胆はひとしおだと思いますが。
宮家)自分の政権が終わることを怖がらせなきゃいけない。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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