9.11から16年、当時からあった“フェイクニュース”
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9/12(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
着地にはイラン、ロシアとの対話も必要
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター高橋和夫(国際政治学者・放送大学教授)
9.11から16年、当時からあった“フェイクニュース”同時多発テロの9.11から今年で16年。2001年10月にアメリカはアフガニスタンへ軍事介入しましたが、未だにアフガンの治安は安定していません。先の見えないアフガニスタン紛争の現状を高橋和夫さんに伺います。
高嶋)9.11から、アメリカ同時テロから16年です。
高橋)長いですね。
高嶋)グラウンド・ゼロで追悼式をやっているようですが、未だにその身元が分からない人が大勢いるということです。あの後陰謀論も含めて渦巻いたニュースがいろいろありました。
高橋)飛行機がぶつかったってあんな風にビルは倒れない、実はあれはブッシュさんが爆弾を仕掛けてやったんだ、とか。それからネット情報では、あれはユダヤ人が仕組んだので、ユダヤ人はあのときみんな逃げてて誰も死んでない、とか。
まあ次から次によくこんな話が出てくるなっていうくらいありました。それなりの雑誌が書いたりなんかして、何でみんな裏を取らずにこんなことを書くんだろう、と思いましたね。高嶋)今でこそトランプ大統領のあまりにも有名な「フェイクニュースだ」というのがありますけど、あの当時からあったということなんですね。
高橋)少なくともネット上では溢れてて、物知り顔に、「実はね、高橋先生あれはね……」というような人が多かったですね。
高嶋)先生はどこまで信じましたか?
高橋)最初から全然信じてなかったですね。もちろん、あれおかしいなと思うのはいいのですが、思ったら本当にユダヤ人が1人も死んでいないか現地に行って調査したと言うのなら分かりますが、そんな人は誰もいない。この追悼式典のテレビ中継見てると、ユダヤ人の方たくさんお子さんを無くして泣いてるお母さんだとかたくさんいらっしゃる。この映像を見てよく皆さんこんなこと言うなと思いましたね。
それからアメリカという国はいろいろ問題はありますけれど、大統領が仕組んで国民3,000人も殺してそれで無事でいられるほど、そんなにひどい国ではないと思います。何を言うかでその人の質が問われる場面だったなという思いがあります。アフガンで衝突するISと新生アルカイダ
高嶋)あのとき私はオサマ・ビンラディンっていうのもあんまりよく分かってなかったんですけど。今のアルカイダの現状はどうなっていますか?
高橋)ビンラディンはもちろん殺害されましたが、今息子が2代目やるということで、息子を担いでアルカイダをもう1回元気にしようという動きがある。もう1つはそのライバル組織のISですね、イスラム国というのがあって。本当のビンラディンの遺志を継いで戦ってるのは俺たちだ、と。俺たちの方が正統だ、ということでアフガニスタンに戻ってきてまして、誰が本家かと言う議論が過激派の間ではあります。
高嶋)さすがのトランプさんもアフガンについては増派しましたね。
高橋)4千名程度の増派を発表しました。今1万1千人いると言われていますが、1万1千人が1万5千人になったからって状況は劇的に変わるとは誰も思っていません。そういう意味では、オバマさんがやってきたことをそのまま引き継いだのとあんまり変わらないですね。ただトランプさんオバマさん嫌いですから、オバマのオの字も言わないですけど。
高嶋)一言なぜアフガンは解決がつきませんか?
高橋)1つの要因は、アフガニスタンに関わっているのはイラン、ロシアもいます。ですからトランプさんが本当にアフガニスタンを着地させたかったらイラン、ロシアとも話を付けないといけない。イランとロシアを他のとこで叩いていてアフガニスタンよろしくと言ったって邪魔されます。パッケージ・ディールで全てを一緒に話さないと収まらないと思いますね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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