9/28(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
民進党は実質的に解党へ
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
民進党は変則的な方法で「希望の党」から立候補する方針
安倍総理大臣は、今日午後、衆議院解散を断行します。
民進党の前原代表は、来月22日投開票となる衆議院選挙で、党所属の議員らに、「小池知事が代表を務める新党『希望の党』からの立候補を促す方針を固め、民進党からの公認候補は認めず、現在の公認は取り消す」としています。前原さん自身は無所属で出馬するとのことで、今日の両院議員総会で説明するそうです。
前原さんは昨日の夜の会合では、「どんな知恵を絞ってでも、安倍政権を終わらせる」と述べています。一方、小池代表は民進党との連携について、以下のように述べていました。
小池百合子代表)「党を丸ごと」というよりは、やはり「改革」ということ、「保守」ということ、柱になる政策にご同意いただけるかどうか、そういったことが必要になってくるかと思います。
あくまでも、都知事として。そして、希望の党の代表として、この戦いに望んでいく、ということでございます。森田解説委員)本来ですと、分党や解党の手続きをとるのですが、そうする時間がないということで、民進党から選挙資金を提供できるようにするために、候補者は民進党の籍を置いたままにします。民進党は、衆議院選挙の届け出政党とはせず、比例代表の名簿も作らず、希望の党に1本化する、とのことです。
この辺について、元防衛副大臣で、静岡6区選出、民進党衆議院議員の渡辺周さんに伺います。「民進党議員には何の説明もなかった」渡部周民進党議員
森田)渡辺さんは、前原さんからこの件の説明を受けていたのでしょうか?
渡辺)いいえ。いろいろ放送されていますが、おそらく今日午前10時過ぎに、党本部で常任幹事会が予定されています。正式な形で何らかの話があるとすれば、そこではないでしょうか?
正直、私の方も、いろいろ情報が、マスコミ各紙によって、「統一名簿である」とか、「事実上の解党」とかありますけれど、具体的にこうする、という話を聞いているわけではありません。森田)でも、もうポスターも作ってしまっているわけですよね?
渡辺)そうですね。ただ、「野党再編をして、ひいては政界再編に持ち込んで、政権交代可能な勢力を作りたい」というのが前原代表の持論でしたので、きわめて短期間でありますが、勝負に出たのかな、と私は思います。
高嶋)渡辺さん、前原代表が良く言えば柔軟、悪く言えば奇策、奥の手を使うほどの決意をしていた。よく小沢一郎さんと会っていた、という情報があって。26日に小池さんと会ったとか、いろいろありましたが、ここまで「勝つためには、やってしまおう!」という、度胸のある、ざっくばらんな政治家だと思っていましたか?
渡辺)あの人は代表選挙に出るときから、「もう1つの選択肢を作らなければならない。それは日本の民主主義のために」と。それ以前の持論としては、「そのときには民進党の名前には拘らない。安倍1強だけが続く政治は、日本の民主主義にとってよくない」と言っています。「もう1つの選択肢」というのは、もともと日本新党時代から気脈の続いた小池さんとは何らかの形で、もしかしたら僕たちの知らないところで、何度となくアプローチをしていたのかもしれません。
野党のあり方は変わりつつある
高嶋)今日、民進党の両院議員総会がありますが、これは四分五裂の大喧嘩になるのでしょうか?
渡辺)もしかしたら、参議院の方々と、これからすぐに戦いに赴く我々、衆議院とは、温度差があるのかもしれません。ですので、いろいろなご意見があると思いますが、やはり今は「安倍さんの政治を終わらせる」という1点で考えれば、そんなに喧嘩のようにはならないと思います。
高嶋)渡辺さん、カッコいいことを言うと、「安倍さんの政治を終わらせる」ということだけど、ようするに、「当選の光明が見えた」という人の方が多いのではないですか?
渡辺)いや、期待感というか、どういう提案があって、どうなるかというのは、僕も詳細を聞かされているわけではありませんが、やはり野党再編という形で、政治が動き始めると、選択肢として我々があるということで、有権者のみなさんに期待を持っていただけるような、そういう構図にしたいと思っています。
小池百合子代表は野党の総理候補と考えて間違いない
高嶋)続いては、いつもお世話になっているジャーナリストの、鈴木哲夫さんにお伺いします。率直に聞きますが、都議会が終わって、小池さんがいつ国政に出てくるかどうかなのですが、そこのところは、どう見ていますか?
鈴木)僕は本人が何と言おうと「出馬の可能性がある」とずっと言っています。民進党が実質解党的に「一緒に選挙をやろう」という話ですから。ここまで決断する以上、これは選挙になると考えてください。つまり、「これだけ1つになった野党の、誰を総理候補にするか?」という話ですね。
高嶋)小池さんの性格からしても「都知事に専念するから、前原さんがどうぞ、やってください」というのは無いですよね。
鈴木)無いですね。もっと言うと、前原さんや小沢さん、連合の神津会長とか、こういう大胆なことをやろうと動き出す前提条件は、「野党の総理候補は、小池さんになる。小池さん、あなたが出て下さい」ということなのですよ。
いまは都議会の最中だから、この間に「出馬します、辞めます」とは、絶対言えないわけです。だから、都議会が終わる5日、それから公示までの10日。この間に出る可能性が非常にあるのではと思います。高嶋)いままで党名を登録していたり、昨日の綱領発表で、非常にカッコいい登場シーンを作っていたり。細工は流々で、既にできあがっているという感じもしますね。
鈴木)できあがっていますよ。小池さんが知事になったときから、最後は国政リベンジ、というシナリオでしたから。
高嶋)「3桁出す」と言っていましたが、これは出るのでしょうか?
鈴木)3桁ギリギリまで、最低出ると思います。
高嶋)総理の情報は入っていますか?自民党側の情報です。
鈴木)自民党のベテランの方たちと、話をしたら「俺の選挙区には出るのかな?」と言っていました。それくらい、表向きには冷静にしっかり言っていますが、内心では浮き足立っている。ここまでの波は、自民党も予想を超えている感じがありますね。
高嶋)「去年当選したばかりの都知事が、オリンピックもあるのに国政なんかとんでもない!」という空気がありましたよね。
鈴木)これからもあると思います。だから、それに対して「何故なのか?」という説明責任がある。小池さんもそうだし、前原さんも、党内では無く、「有権者に向かってできるか?」というところですね。
有権者の中にはそういう思いがあるから、そこをどれだけ説明責任が果たせるかの部分が、今度の選挙でしっかり見なければいけないと思います。小池代表の中では既にスケジュールが完成している
高嶋)ここまでの話を聞いていて、山本さんはどうでしょうか?
山本)昨日の小泉さんの話では無いですが、「二足のわらじはないだろう」という部分はやはりある。ですが、「都知事をこんな短期間で投げ出すのですか?」というのが、素人的にはあるのですよね。
高嶋)冷静に言うと、「そういうことはいけないだろう」とみんな思いますよね。
鈴木)ただ、政治の世界ですからね。しかも、これだけ「いや、私は国政には……」と言っておいて、周りから「いや、ぜひそこを!」と推戴される形で、というのは過去にいろいろな国の政治の歴史であったことですから。その図式というのが頭に浮かんでいるのではないかという気はしました。いずれにしても、おもしろい選挙になると思います。
高嶋)森田さん、小池さんの腹の中では、スケジュールが決まっているのでは?
森田)そうですね。そして、左派・リベラル系の民進党議員を排除していこう、というのが見えますからね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00