慰安婦像問題~日本で設置された場合どうなるのか?
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11/16(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!⑤
民間団体がサンフランシスコ市内に像を建てた土地を市に譲渡
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター佐藤優(元外務省主任分析官・作家)
サンフランシスコ市議会が慰安婦像の寄贈受け入れを可決
アメリカサンフランシスコ市議会が、慰安婦問題を象徴する少女の像の設置を受け入れる決議を、採択しました。これを受け、姉妹都市提携を結んでいる、大阪市の吉村市長は、昨日、「サンフランシスコ市長が設置を受け入れれば、姉妹都市関係を解消する」と改めて強調しました。
サンフランシスコ市では、地元の民間団体が9月に市内に少女像を建て、先月の中旬にこの像が建っている民有地をサンフランシスコ市に寄贈しました。サンフランシスコ市議会は今月14日、「少女像の維持費」等、少女像設置を受け入れる決議を採択しました。サンフランシスコ市長は、10日後(11月24日)までこの決議への拒否権を行使できます。
姉妹都市である大阪市の吉村市長は、出張先のパリで「拒否権発動の可能性は低いけれども、発動されなかったら姉妹都市を解消する」と述べています。また、菅官房長官も昨日の記者会見で以下のように述べています。
菅官房長官)政府としては、わが国の立場と相容れない。地域によっては、韓国系住民が多い地域や、選挙事情等、難しい状況であることも事実でありますけれども、わが国の立場を関係者にしっかりと働きかけをして、しっかり主張をして、説明をするのがものすごく大事である、と思っています。
森田解説委員)「アメリカの他の地域でも設置の動きがあるとのことで、阻止できるように全力で取り組んでいる」と菅官房長官は話していました。
日本で慰安婦像ができた場合、どうなるのか?
高嶋)韓国のアメリカ各議会に対するロビー活動。これには大変なエネルギーを感じるのですが、スゴいお金を使っているのでしょうか?
佐藤)お金を使っているだけでなく、ロビー活動が実際に効果を上げるからやるわけですよ。実は、アメリカでロビー活動が非常にできない国が2つあります。それは敗戦国の日本とドイツ。「第2次世界大戦の敗戦国なので、そうしたロビー活動ができない」と刷り込まれてしまっているわけです。
それで、私は気をつけないといけないのは「日本で慰安婦像ができた場合、どうなるのか?」のシミュレーションですよ。高嶋)日本で、ですか?
佐藤)はい。だって、土地の購入は自由ですからね。
高嶋)海外でも韓国は自分の持っている土地を提供して、そこに慰安婦像を建てて、議会に働きかけて金をばらまき皆で訴えかける。
佐藤)それを日本で、山間部のような土地の安いところで行う。それこそ「大阪がやったから、今度は大阪のどこか山の中に作ってやろう」となって、作る。それで「土地を買って、像を作って建てること」は違法ではない。すると、日本の中の「そんなのけしからん!」と思っている人が倒しにきますよね。あるいはペンキをかけるとか。その場合、刑法上の「器物損壊罪」ですよね。器物損壊罪で告発されて、刑事事件化される。その瞬間、外交問題になります。
韓国の方は毅然たる対応をとって「厳罰にしろ」と言う。そうなると、日本は「内政干渉だ」と反発すると同時に、日本国内では保守系の人を中心に、「そんな侮辱的なことをやられたのだから、行き過ぎは多少あったがそんな刑事事件にする必要はないだろう。こんなのは起訴猶予だろう」という話になり、この問題自体が外交問題化する。
これは土地を買って慰安婦像を作ったら、すぐにでも発生することだから、その場合にどう対応するのか、シミュレーションしなければいけません。高嶋)世界中が慰安婦像だらけになったりして。韓国は「恥ずかしい」とは思わないのでしょうか?
佐藤)全然思っていません。韓国はいま、その戦略です。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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