北朝鮮に核放棄をさせることは可能なのか?

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11/20(月)FM93AM1242ニッポン放送『須田慎一郎のあさラジ!』今日の聴きどころ!④

金正恩党委員長が考えているのは現在の体制を維持すること
7:17~ やじうまニュースネットワーク その2:コメンテーター 高英起(デイリーNKジャパン編集長、ジャーナリスト)

安倍 首相

衆院本会議で所信表明演説をする安倍晋三首相=2017年11月17日午後、国会 写真提供:産経新聞社

安倍首相が国会で北朝鮮への圧力強化を改めて表明

安倍総理大臣は、アメリカのトランプ大統領との会談や東南アジアの訪問などで北朝鮮への圧力路線を強調し、理解を求めた。こうした中、アメリカは北朝鮮をテロ支援国家に再び指定するかどうかを今週前半にも発表する見通しである。
安倍総理大臣は東南アジアの歴訪から帰国したあと、国会の所信表明演説でもこの外交の成果と共に北朝鮮への対応について改めて次のように述べている。

安倍総理)北朝鮮の核、ミサイル問題、そして拉致問題を解決する。北朝鮮にその政策を変更させなければならない。そのために国際社会と共に北朝鮮への圧力を一層強化して参ります。

畑中)東アジアサミットでも各国の大半の首脳が北朝鮮に対する懸念を表明しました。たとえばタイのプラユット首相は「核開発を続ければ世界に悪影響を与えると認識すべきだ」、フィリピンのドゥテルテ大統領は「金正恩は核爆弾を弄んでいる」と批判をしました。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「北朝鮮は全世界的脅威」と強調する一方で「あらゆる外交手段で対話の場に引き出すことが大事」と述べています。中国の李克強首相は「緊張を高める言動は避けるべき」という従来の立場を表明したと見られていまして、アジア各国でも温度差があるのが現状です。こうした中アメリカの動きですが、トランプ大統領が北朝鮮をテロ支援国家に再び指定するのかどうか、どうも今週の前半にも判断するのではないかと言われております。また先週末には中国の習近平国家主席の特使が北朝鮮を訪れました。北朝鮮は朝鮮労働党の外交部門を担当する李洙墉(リ・スヨン)党副委員長が応じたという動きも伝わってきております。

須田)北朝鮮の専門家の目から見て、北朝鮮の核・ミサイルの開発を断念させるための鍵は何だと思いますか? そもそも断念することはありえるのでしょうか?

高)圧力はかけ続けないと駄目だと思います。かといって核を断念させるほどの圧力になるかというと非常に難しい。限りなくその可能性は少ないと思います。金正恩党委員長が考えているのは自分を頂点とした体制を維持することです。その頂点を維持するためには核・ミサイルは欠かせないと彼は宣言していますし、社会主義憲法にも盛り込んでいます。それを覆すということは相当難しいことを、日本だけではなくアメリカもきちんと知るべきだと思います。圧力をかけていれば自動的に放棄することは絶対にないです。

プラユット

2017年10月26日、バンコクの王宮前で、前国王の葬列に加わり歩く、プラユット暫定首相(中央) 写真提供:産経新聞社

単なる体制保障だけでは駄目

須田)金正日前体制のときに6ヵ国協議がありましたよね。そのときに北朝鮮が求めていたのは体制保障でした。今後、アメリカが何らかの形で体制保障をすれば核・ミサイルの開発を断念することはありえますか?

高)対話自体を全否定はしませんが、仮に対話をするとして北朝鮮は核・ミサイル開発で多額な資金を投入していますよね。単なる体制保障ではなくて、資金やエネルギー問題も保証しなければなりません。もし北朝鮮の体制保障のため資金を与えるとなったときに、各国の分担になると思いますが「はい、そうですか」とはなりませんよね。そしてもうひとつ仮に金正恩党委員長が核・ミサイルを放棄したときに、実際に放棄したかどうかを調べるには5年から10年かかります。つまり相当な道筋が必要だとわかった上で圧力や対話をやらないと、ミサイルを飛ばしたということだけで断念させるかという単純な話ではなくなってきています。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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