電子マネーやスマホ決済が銀行にもたらす2つの出来事とは何か

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1/8(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①

100円の商品をスマホ決済する時代
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

電子マネーやスマホ決済が銀行にもたらす2つの出来事とは何か

爆発的に電子マネー、決済が普及し始めている

Suicaなど、電子マネーが爆発的に普及している現代。銀行は、電子マネーの決済に関して、低手数料化の検討など、大きな影響を受けている。

高嶋)年末に、中国とシンガポールへ行っていたそうですね。あらゆるものが、あちらの人は電子マネーで、スマホで決済していたとか。

須田)もう、驚いたのが、ふつうの露店で、100円しないペットボトルの水を買ったのですよ。私は現金で買ったのですが、隣を見るとスマホで決済している人がいました。「すごい世の中になったなぁ」と。

高嶋)そういう少額のものでも、全部スマホで。

須田)露店のオヤジが、QRコード(2次元バーコード)をコピーしたものをパッと出してね。それを読み込み、決済する。

高嶋)では、露店のおじさんもそれは日常的な光景なのですね。

須田)日常的なのでしょうね。まあ、中国の場合は偽札が多い。つまり現金が信用できないというので、こうした電子マネーや電子決済が、爆発的に普及しているのだろうと思いますが、日本も近い将来、そういう状況になっていくのかな、と。

高嶋)ならざるを得ないというか、去年何かの調査で、日本はまだ「現金払い」が8割だそうです。信じられないですね、そうしたら(笑)。私は電子マネーは「Suica」を使っていますが、それをスマホの中に入れて、スマホだけで全部やっている人が老若問わずいますね。
しかし、私はこれまで2度、スマホをなくしているのです。今度、もしそんな使い方……「決済も全部スマホ」みたいな使い方となると、もうスマホはどうやって管理すればいいのか分かりませんね(笑)。

銀行にとって冬の時代が訪れてしまうと考えられる

高嶋)この間、1月4日の読売新聞の1面記事で、「銀行も大変だな」と思ったのが、「銀行送金低コスト化。手数料、大幅下げも」というね。

須田)10分の1になるというのです。だって、先ほどの話ではないですが、電子決済で、露店で100円の水を買うのに、何百円も決済や送金の手数料を取られたら、「いくらになるんだ、この水は!」となりますよね。

高嶋)バカバカしいですね。

須田)なので、銀行としても、低手数料化しなければならない。そうすると、従来のシステムではできないのですよ。つまり、大きなホストコンピュータを置いて、それにみんながぶら下がっているような形ではできないのです。
そういうことで出てきたのが、「ブロックチェーン(分散台帳管理)」です。聞いたことはあるでしょう?

高嶋)ぜんぜん、分かりません(笑)。

須田)詳細は後日説明しますが、新しい、インターネットを使った決済システムです。これに、いよいよ乗り出します。そういう方針を、銀行が示しました。つまり、「世の中の動きに銀行もついて行かないと取り残されてしまう」という焦りですね。

高嶋)でも、超低金利……いまは「マイナス金利」と言いますね。それで、住宅ローンからも、微々たる手数料、利率しか取れない。
それで、この送金も、何もかも安くしなければいけないとなると、銀行にとって踏んだり蹴ったりの世の中の流れで。これはやっていけるのですか?

須田)将来的には、銀行の数は大幅に減っていくのではないかな。いま地方銀行は大合併時代を迎えていますが、メガバンクは3つもいらないだろうな、と私は思っているのです。
もう1つは、大リストラ時代。AI(人工知能)を使って、銀行員がどんどんクビになっていく……そういう時代が来ると思っています。

高嶋)私が世の中に出た頃は、よほど優秀じゃないと都市銀行なんて入れませんでしたけどね。こんなに景色が変わってしまったとは。
先ほどの「ブロックチェーン」については、来週教えてもらいましょう。

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