ロシア疑惑~トランプ大統領の直接聴取を検討

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1/9 (火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

中間選挙への影響は?
7:17~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(拓殖大学教授・ジャーナリスト)

スティーブン バノン

自民党総裁外交特別補佐の河井衆院議員と会談する、スティーブン・バノン前米大統領首席戦略官=2017年12月18日午後3時33分、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

トランプ大統領暴露本でバノン氏が「遺憾だ」と声明

アメリカのトランプ大統領の最側近だったバノン氏は、政権暴露本『炎と怒り』で、トランプ大統領の長男を非難したとされる問題について、「遺憾だ」とする声明を出した。トランプ大統領が激怒して決別を宣言するなど、孤立が進んだことに危機感を抱いたと思われる。

この暴露本の中では、ロシア人弁護士と面会したジュニア氏について、「反逆的だ」とバノン氏が指摘しているのですが、バノン氏は7日の声明では、「ジュニア氏に対するコメントではない」、「面会に同席した選対幹部のマナフォート氏に対するものだった」と釈明しました。「ジュニア氏は愛国的で善良だ」とも、強調しています。バノン氏の有力支援者も、彼との関係断絶を表明するなど、孤立が進んだことに危機感を抱き、この声明を出したともされています。

先ほど入ってきたニュースなのですが、アメリカの新聞、ワシントンポストなどが、「アメリカの大統領選挙の介入など、ロシアが絡む一連の疑惑を捜査している、モラー特別検察官が、トランプ大統領の直接聴取を検討していると伝えた」とのことです。去年12月に、既にトランプ大統領の弁護団に事情聴取の意向を伝えていて、ワシントンポストは、「限定的な質問を数週間以内に行う可能性がある」としています。この疑惑の捜査では、大統領選挙をトランプ氏に有利にしようと、トランプ陣営とロシア政府が共謀したかどうかが焦点で、トランプ大統領は「共謀は無い」と主張し、「隠すことは何もない」と聴取に前向きですが、弁護団はどうも消極的で、書面による供述も検討している、という情報が入っています。

アメリカの内政にとって、重要な存在となるロシア

高嶋)これはたとえばロシアに対するいろいろな、選挙やそれ以前からの疑惑。いまはフリンさんとか、司法取引をやっていますが、ああいうのが進捗したということですか?

富坂)そういうことですね。これは中国メディアもこの問題がどうなっていくのか、ずっとやっていました。少し名前が出ましたが、元選対本部長のマナフォートさん。それから、大統領補佐官マイケル・フリンと来ています。フリンさんは去年2月13日に辞めました。1ヶ月保たないで辞めてしまったわけです。その辞め方もちょっと恐ろしい感じです。その人が司法取引して、今度本命の、限定的であるけど大統領に話を聞くことになったら、ちょっとマズい感じがします。

高嶋)大統領に直接聴取、というのは特別検察官のモラーさんにはかなりの確たる証拠があるということですか。

富坂)確認しなければいけないことが出てきた、ということですよね。ですからそれは、この流れから考えると、フリンさんの司法取引の中で出てきたことを確認する、ということになるのではないかな、と私は見ています。
ただ、この時点でイメージ的なダメージは相当大きいと思いますし、やはりロシアの問題で、いろいろ圧力をかけるというのは、実は反トランプ政権だけでなく、たとえば議会もやっているわけです。北朝鮮に制裁を科した9月の議会の決定は、ロシア・北朝鮮・イランの3国を制裁しているのですが、その直後に、国連で演説したトランプさんは、ロシアの代わりにベネズエラに変更しているのです。だから、ロシアはわざわざ外しているわけです。だから、そういう風に攻防があるので、ロシアは、アメリカの内政で大きな意味を持っている。だから、そこで来ている、ということは少し重い感じがします。

高嶋)中間選挙に向け、いろいろ手を打っているんですが、真実は曲げられない、ということになっていくのでしょうか……

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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