なぜトランプ大統領は白人至上主義を非難したのか?

By -  公開:  更新:

8/15(火)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!④

ホワイトハウスで声明を発表
7:18~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター富坂聰(ジャーナリスト・拓殖大学教授)

抗議

トランプ米大統領が就任後初めてニューヨークを訪れ、マンハッタンの5番街で抗議する人たち 2017年5月4日 写真提供:産経新聞社

KKKやネオナチを名指しで非難

アメリカ南部バージニア州で白人至上主義を掲げる団体と反対派が衝突した事件で、トランプ大統領は14日、ホワイトハウスで声明を読み上げ白人至上主義について非難しました。「これまでの姿勢が人種差別を容認している」という印象を与えたことから発生3日目にようやく、白人至上主義への非難を明言しました。

森田解説委員)当初の会見では「とてつもなく酷い憎悪、偏見、暴力をもっとも強い言葉で非難する」と言ったのですが、白人至上主義や人種差別についての言及はなく批判されていました。
しかし、日本時間の今日未明改めて声明を読み上げ、その中で現場で集会を開いていた白人至上主義の秘密結社KKK(クー・クラックス・クラン)とかネオナチを名指しで非難し、「こうした集団は、アメリカの価値観に反し不快だ」とこれまでの発言を修正しました。
ただ、政権中枢部にバノンさんというかなり右派の人がいるので、共和党の中には「バノンさんを解任するべきだ」という声も上がっています。


人種問題はアメリカにとって国がひっくり返るレベルの危機的案件である

高嶋)トランプさんの本音は、言い直したホワイトハウスが声明を出した方だと思いますか?やはり違いますよね。

富坂)そうでしょうね。これはバージニア州の知事が発言しているのですが、凄く厳しい。ようするに、「白人至上主義者は帰れ」と言ったのです。「あなたたちが暮らす場所は此処にはない」とまで言った。

高嶋)あの人は、実にきっぱりしている。

富坂)実際、ああいうのがこれまでの本来のアメリカ政治の姿勢ですよね。日本人から見て、単にポリティカル・コレクトネス(政治的公正。転じて「差別的ではない」を意味する)な話かというとそうではない。ここに火をつけていくと、アメリカは基本的に人工国家なので保たないですよね。
たとえば、ロシアなどアメリカが敵対する国は、ここに火をつけたくてしょうがないわけですよ。なので、これは面白がるレベルではなく国がひっくり返るレベルになるので、これはポリティカル・コレクトネスだからやっているのではなく、本当にかなりの危機感を持ってやっているのでしょう。
なので、これは高嶋さんが仰ったように、人種差別はありますよね。日本も酷い目に遭っている。昔の「サンフランシスコ・クロニクル(アメリカの日刊新聞)」とかを読むと本当に悲惨な目に遭っています、あんなにアメリカに貢献したのに。

高嶋)ホノルル空港が「イノウエ空港」になったのですよね。遅いですよね(今年の4月末)。
それから、レーガンが最後に謝りましたけれど、あれも遅かったですよね。

富坂)でも、謝るのは凄いことだと思いますがね。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

Page top