7/24(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
政権内の情報が敵対メディアにリアルタイムで伝わってしまう
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
CNNやニューヨークタイムズがトランプ政権の情報を持てるわけ
ロシア疑惑を巡って、モラー特別検察官と敵対関係にあるトランプ大統領。
トランプ政権が現状で抱えている問題点について、須田慎一郎さんに伺います。高嶋)G20のとき、トランプ大統領と安倍昭恵夫人が晩餐で隣同士の席になったのだけど、トランプ大統領がプーチンの方へ行ってしまって、かなり長く話し込んでいたとか。それを記者に聞かれて、トランプさんは「隣に座っている昭恵夫人は、英語も全然しゃべれない。Helloも言えない」みたいなことを言って。ずいぶん失礼だなぁと。
須田)Helloは言えると思うけどね。まぁ、スムーズに英会話が成立するかどうかは分かりませんが……
高嶋)だけど、オバマ政権のとき、ミシェル夫人と一緒に連れ立って、いろいろな場所を訪問したり、話し合っているシーンがいっぱいあったし、それから、英語でスピーチしたのも映像で聞いたことがありますけどね。
それで、このトランプさんのキャラクターについていろいろ伺いたいのですが、この間の土曜日。日経新聞を読んでいたら、特別検察官のモラーさんが、「ロシア疑惑についてちゃんと調べる」と言った。そうしたら、「越権行為」とモラー氏を牽制し、反撃の機会をうかがうと。「トランプ氏が経営するゴルフ場の会員をモラー氏が退会した際、会費の返還を巡って、争ったと指摘」とか。過去のモラー氏の弱みを何とか掴もうと必死でやっています。
それから昨日のニュースであった、「何かあったら恩赦で、大統領がそれを免除できるのだろう」みたいなことを言って。手前勝手なことばかり言っているのですが、これについて、どう受け取っていますか?須田)アメリカのワシントン政治村は、政敵の弱みやスキャンダルを探るというのは、それを徹底的にやるというのは、よくあることなのですよ。トランプさんにとってモラーさんは政敵ですからね。
問題なのは、そういうことをやっているというのが、アメリカのマスメディアにリークされていることです。つまり、ホワイトハウスの中や、政権や政府の中に、トランプ大統領の敵がいる。こういう状況が、いまのトランプさんにとって、いちばんダメージが大きいのかな、と。モラーさんのような、「自分たちに刃を向けてくるような連中に対して、徹底的に調査する」というのは、トランプ大統領だけではなく、歴代大統領もよくやっていたことなのですよ。高嶋)歴代大統領がやったことだとすると、トランプさんはガードが甘いというか、どんどん事態が外に出てしまう。
須田)そこが問題なのです。やったことがすべて明らかになってしまって、しかも、トランプさんに敵対するCNNやニューヨークタイムズだとか、そういったところにピンポイントで情報がリアルタイムで入ってしまう。そういうところが、いまのトランプ政権の、最大の問題点だと思います。
各国との首脳会議にも悪影響を及ぼす高嶋)「フェイクニュース」という言葉も、トランプさんが広げたようなもので。ようするに、自分に都合の悪いニュースはすべて「フェイクだ」と。それで、CNNとかニューヨーク・タイムズをいまでも敵に回していて。
須田)そうですね。
高嶋)それと、スパイサー報道官が辞任してしまいましたね。
須田)そういった意味で言うと、自分が聞いていた事実関係と、世の中に報道される事実関係にすごくギャップがあるし、それを聞いても、トランプさんがまともに答えてくれず、情報提供してくれない。こういうところに問題点があると思いますね。
高嶋)そうすると、「そんなキャラクターの大統領、いつどうなるのか分からない」みたいな不安は付きまといますよね。すると、アメリカに対して、たとえばアジアでもヨーロッパの首脳との会談。これにも相当影響を与えるでしょうね。
須田)与えるでしょう。たとえばG7です。G7は首脳会談になるまえに、ロジスティック担当の官僚が、綿密に打ち合わせやすり合わせをするのです。ところがいま、アメリカに対して、それができない状況。つまり、トップ会談で物事を決めていかなければ、何も前に進まない。つまり、役所やスタッフがまったく機能せず、むしろトランプさんの足を引っ張っている状況なのが、いまの最大のリスクではないかと思います。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00