韓国と北朝鮮の友好は平昌五輪の間だけ?
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1月11日(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!③
米韓が軍事合同演習の差し止めへ、北朝鮮との対話は? そして日本と慰安婦
7:10~やじうまニュースネットワーク:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
文在寅大統領とトランプ大統領が電話会談
アメリカのトランプ大統領は10日、韓国の文在寅大統領と電話会談し、南北間の対話が行われている間はいかなる軍事行動もないと述べた。また、両首脳はアメリカと北朝鮮の対話の可能性があるという認識でも一致した。
文在寅大統領とトランプ大統領は昨夜電話で会談しまして、文在寅大統領は一昨日の南北閣僚級会談の内容を説明し、トランプ大統領は南北の対話が行われている間はいかなる軍事的行動もないと述べたということです。またトランプ大統領は平昌オリンピックにペンス副大統領をトップとする代表団を派遣すると表明し、北朝鮮も既に高官クラスの代表団を送ると韓国に伝えていることから、アメリカと北朝鮮の間で高官同士の接触がオリンピックのときにあるかどうか、ここが注目されています。
夕べの電話会談でも南北対話がオリンピック参加に留まらず、米朝対話に繋がる可能性があるという認識でトランプ大統領と文在寅大統領で一致しまして、トランプ大統領は「適切な時期と状況で北朝鮮が望むのであれば、対話の窓は開かれている」と表明しました。文在寅大統領はこれに先立つ昨日午前の年頭の記者会見では「アメリカが指導している圧力によって北朝鮮が韓国との対話に乗り出したんだ」と述べて、アメリカのこれまでの姿勢を評価しました。
一方でその年頭の記者会見で文在寅大統領は慰安婦問題を巡る2015年の日韓合意については日本が心から謝罪するなどして被害者たちが許すことができたときが本当の解決だと考えていると述べました。また日韓合意に基づいて日本が拠出した10億円の扱いについては日本に協議を求める考えを示しています。韓国政府は10億円を日本に返還するという表現を使うと事実上の日韓合意破棄宣言に移ると警戒しておりまして、慎重に言葉を選んでおります。ただ、これに対し日本政府は文在寅大統領が日本の謝罪が必要だという認識を示したことに批判を強めています。菅官房長官です。
菅官房長官)最終的で不可逆的な解決を確認したと。これにも関わらず韓国側が更なる措置を求めるというようなことについては、全く受け入れることはできないですし、この合意を着実に実行していく。ここが両国に求められる。
森田解説委員)外務省のある幹部は韓国側が求めている安倍総理の平昌オリンピック出席について「最終的には総理が決めることだけども、考えにくい状況になってきた」とこう話しております。
アメリカの北朝鮮に対する姿勢
高嶋)問題点は2つありまして、1つは米朝対話がどのように発展を遂げていくか。オリンピック期間中はいかなる軍事行動もしないと。これは当然というか流れだと思いますが、米韓軍事演習をずっとやらずに北朝鮮に出て来なさい、テーブルに座りなさい、ドアは開いてますよというようなことが、トランプさんがどの程度忍耐を持ってやっていくのかという。これが1つですよね。これどう思いますか?
山本)まずアメリカが絡む部分ということですよね。だから当分様子を見ようというのはトランプさん自身そのように言ってますから、オリンピックの間、春先くらいまでは米韓合同軍事演習を止めて様子を見るっていうこれは当然あることだと思うんですが、その先、米朝の対話ということになってくるとこれはハードル高いですよね。一方でアメリカの安全保障を脅かすICBMの開発にほぼほぼ成功したということは言ってるわけですから、そこに向けてじゃあ、勿論外交交渉はどこかでやらないといけない、それはその通りなんですけど。先を読むにはまず米韓合同軍事演習の差し止めがどの程度の長さに及んで来るのかという、そこを見てないと本当のところは読めて来ないと思いますね。特にトランプ氏は言葉がよく変わる人ですから。それからもう一方で厳然としてあるのは北朝鮮に無意味に時間与えると安全保障を脅かすことを何か絶対にしてくるということです。
北朝鮮と韓国の友好はオリンピックの束の間のもの?
高嶋)今までもなんかちょっと融和の姿勢を示して物貰ったり、話し合いに応じたりしておいて、裏で悪さをしている。
山本)結局その間にずっと彼らは核を作ったり、ミサイルを作ったりしてきて今日があるわけですから。そこは話し合いのための話し合いということで時間を与えるだけじゃ駄目ですよ。
高嶋)無用に時間を与えるとよくないと。
山本)これはもう絶対駄目です。
高嶋)ということは米韓の軍事演習が何ヶ月もずっと控えられて、じゃあ話し合いをというムードは厳しいですよね。
山本)厳しいと思いますし、それから在韓米軍というものがある以上、現地の軍隊と演習をやらないということも有り得ないことですから。
高嶋)じゃあ束の間のオリンピック期間中ということですかね。
山本)これ長く保つ話じゃないと思いますけどね、私個人的には。
不可逆的であるべき慰安婦問題と韓国国民の姿勢
高嶋)もう1つの不可逆的な方はどうですか?
山本)不可逆的はもう不可逆的であるべきですから。これはですね、もう彼らの国内問題ですよ。それに振り回されて日本にやれ謝れ、10億どうしたってのは、これはもう先程の官房長官の話にありましたけど応じるべきじゃないです。
高嶋)韓国側も10億円出すっていうのはどういう風にするつもりなのですか?
山本)最終的にはどう言おうが、日本から金は貰わなかったことにしたいわけでしょ。
高嶋)返したいということですか?
山本)本音はそうですけど、返すって言ったらちゃぶ台返しですから。だけどその扱いは協議したいって言ってますよね、これ協議の余地はないはずなんですよ本来的には。それを協議したいって言うことはもうだから無しにしたい、反故にしたいというのが本音ですよね。
高嶋)文さん支持率7割だそうですが、こういう風にしないと韓国の国民っていうのは納得しないんですか? 対日については。
山本)彼らは彼らの物語で生きていますから。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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