1/19(金)FM93AM1242 ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②
南北合同入場は幕間のインターミッションにすぎない?!
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キャノングローバル戦略研究所研究主幹)
マティス国防長官が発表した「北朝鮮に対する戦争計画」の実情
マティス米国防長官がカナダ・バンクーバーで開かれた北朝鮮問題に関する20か国外相会合に先立つ15日の夕食会で、核開発を進める北朝鮮に対する戦争計画を明らかにした。一方では北朝鮮は平昌オリンピックの前日である2月8日に軍事パレードを予定しているという。
高嶋)すでに伝えられていますが、マティス米国防長官がカナダのバンクーバーで開かれた20か国外相会合に先立つ、15日の夕食会で北朝鮮に対する戦争計画というのを明らかにした。しかし記事をよく読んでみると、当然、外交努力による平和的な解決を最優先。でも準備はしている、戦争計画もある…とこういう風に言っている。平昌で韓国と北朝鮮が合同入場するということが決まりましたが、そしたら今日の情報ではオリンピックの開幕前日、来月の8日に朝鮮人民軍創設70周年に合わせて12,000人、或いは車両50両動員で軍事パレードを北朝鮮がやると。南北の会談したその直後にこんなニュースが入って来ましたね。
宮家)ミサイル出すに決まってるじゃないですか。だって急に出さなくなるはずがないでしょう。
高嶋)マティスさんだってこの記事を冷静に読むと、当たり前のことを言っていますね。
宮家)国防長官が「戦争計画がある」って言ったらおどろおどろしくて心配になるじゃないですか。僕は全然心配していません。戦争計画なんてのは1950年代からずっとあるのですよ。別に今、急に作るわけではありません。
高嶋)仮想敵国とか。
宮家)そう。ですから別に驚くべきことではない。しかも戦争計画があると言うよりも何よりも、軍人がやってるからおどろおどろしいと思うかもしれませんが、軍人というのは、アメリカは特にそうですが、最も戦争したくないんですよ。何故かと言うと、自分の部下が死ぬからです。アメリカの戦争だったら最近は、ベトナム戦争もそうだけれども、それからイラク戦争、湾岸戦争これ皆、シビリアンが始めているんですよ。文民がやっている。軍人はやらないんですよ。
高嶋)制服組は反対。
最大の問題はトランプ大統領が軍事オプションに関心があるということ
宮家)そうです。当時のパウエルなんかも反対したじゃないですか。
むしろチェイニーとかラムズフェルドがやっているわけです。ですから僕は全然心配がない。むしろ情けないのはマティスさんでね、なんだこれ。外相会談なのに発案したのは? え、そのマティスさん? 国防長官? おかしいじゃないですか。最大の問題は大統領自身が軍事オプションに関心があるということです。高嶋)ああいう性格ですからね。なんかあったらやるんだって、やったるぞ! みたいな、そういうところが怖いですよね。
宮家)そこまで行っちゃうと思うんですよ。我慢してもらわないと困るんですが。
高嶋)よくドラマなんか見ててもね、例えば最近僕、韓国ドラマ見ているんですけど、暗愚の国王というのが出て来るんですよ。頭の悪い、判断力のない、どうしようもない……
宮家)それトランプのこと言ってるの?
高嶋)いえいえ、そうじゃないんですけど、昔っからそういう人がいるわけで、で、その人の決定を貰わないとどんなに賢い部下でも動けないっていうところがある。
宮家)それってワシントンそのものじゃないですか。
高嶋)組織の怖さ。
宮家)だってそれはそうですよ。大統領が決めるのですから。
高嶋)そうすると、トランプとマティスとの関係というのはこれはどうなんですか?
宮家)でもトランプさんは軍人好きですから、尊敬してると思います。だから言うことを聞くんですよ。マティスさんだからもってるのだと思いますよ。
北朝鮮にとって核兵器については五輪と次元の違う戦略的な問題
高嶋)南北のですね……北朝鮮と韓国の話し合いの結果、まあアイスホッケーチームは合同で、とか統一旗を掲げて入場行進とかいろんなこと言ってますけど、
宮家)無理でしょう。あんなの、茶番とは言わないけどね、僕は、幕間のインターミッション、休憩ですよ。ちょっと棚上げしてるけど、どうせ核兵器の問題っていうのはオリンピックとはレベルが違う戦略的な問題なんですから、彼らが放棄するわけないんだから。
高嶋)いやこれから先、北朝鮮がどう動く、それに対して、その性格的に非常に濃いトランプさんが、どういう判断をする、相変わらず緊張状態続きますよね。
宮家)その通りですね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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