1/26(金)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
当たらない「10大リスク予想」と辞めた大統領の講演
6:32~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
毎年年始に企業向けにリリースされる「世界10大リスク予測」の実情
世界の政治・経済を対象として予測する「世界10大リスク」やオバマ前大統領など、引退した政治家のインタビューや講演会などには莫大な金額が支払われる。これらは、はたしてその金額に見合う価値があることなのだろうか。業界の疑問に宮家邦彦が答える。
高嶋)毎年、この時期になると、世界各国のシンクタンクやコンサル企業が「世界10大リスク予測」を出します。これについて、何か噛みついてください。
宮家)べつに、勝手にやってくれればいいです。当たるかどうか、考えた人はいないのではないでしょうか。だって、年の始めに「あ、なるほど」と言って、年の終わりに「こうだったね」と当たり外れを言うわけではない。来年のことを皆考えるから。だから、結局言いたい放題です。「こういうのでいいのかな」と、つくづく思うわけですよ。
それが無料ならいいのですが、コンサル料を取る場合もあるのですよ。高嶋)「この10大リスクをもっと詳しく知りたければ、こういうデータを」みたいな。そうすると、商社とか、海外とビジネスするところは買いますよね。その値段が、けっこう高い?
宮家)有名になればなるほどね。それで、当たるかどうかの観点で言うと、僕の友人曰く、「ノストラダムスの大予言と同じで、どこかで必ず当たるようになっている」そうです。確かにそう言われればそうですよね。
高嶋)去年の1位から10位までの中で、唯一、宮家さんが「的中する」と書いていたのが、北朝鮮についてでしたね。
宮家)誰だって分かるじゃないですか、そんなこと(笑)。
高嶋)でも、「何故1位に挙げなかったのか?」という意見もありました。
宮家)ヨーロッパやアメリカを見ているからですよ。
講演会で元大統領に莫大な金額が払われる理由とは?
高嶋)元著名政治家についてですが、例えば、キッシンジャーさん。彼が必ず、しかるべき時期になると来日して、テレビのインタビューを受ける。インタビューする人はいつも決まっていて、元NHKのキャスターの方なのですが、噂によると、非常に高額だとか。
宮家)まあ、NHKを呼んでいるわけではないのでね。でも、キッシンジャーさんで言えば、一番呼んでいるのは中国ですよ。中国にとってキッシンジャーさんは神様みたいな人ですからね。中国のことを擁護してくれるわけですから。
高嶋)不思議なのは、オバマさんがそうですが、大統領を辞めて講演会とかをやると、何故あんな、何千万もする高額になるのですか?
宮家)「もう辞めているのに、そんなに払って聞く価値あるのかな?」と思うのですけどね。
高嶋)元大統領を呼んで、投資額を回収できるのですか?
宮家)やはり箔を付けたいわけでしょう? 「宮家を呼ぶか、オバマ元大統領を呼ぶか」だったら、そりゃあオバマを呼ぶに決まっている。私を呼んだところで箔は付かないから。そこの値段が違うのではないでしょうか?
高嶋)それと、回顧録とか書くと、もう億でしょう?
宮家)それもやはり「オバマさんの回顧録を出した!」と、出版社に箔が付くのではないでしょうか。だけど、あんな億の原稿料払って、本当に回収できるのかな? それで出版社のステイタスが上がるかは分かりませんが、売れなければ意味がない。
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00