中国が電気自動車に力を入れるのにはワケがある
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1/25(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
中国の自動車所有台数は2億台 環境配慮で電気自動車を推進
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター山本秀也(産経新聞論説委員)
大気汚染が問題の中国~電気自動車の普及を推進
大気汚染の原因となる粒子状物質「PM2.5」などの有害物質増加が問題視されている中国で、今電気自動車を普及させる動きが加速している。技術革新を続ける中国は電気自動車や無人化技術などで自動車産業の世界制覇を狙っている。
高嶋)中国が電気自動車で盛り上がっているという話なのですが。
山本)元々は空気が大変汚れてしまった。PM2.5の針が振り切れるような状態がずっとここ数年続いたという状況で、環境をなんとかしなければいけないということで、EV(電気自動車)に関わってくる。電気自動車というのは空気を汚さないというのが最大の特徴ですから。
高嶋)「石炭を使うな」とか、北京市内にある小さな工場を全部どけろというようなことをやっているようですね。
山本)屋台の羊の串焼きまで悪者扱いしていましたね。
高嶋)そして車は電気自動車にと。
山本)車は「ナンバー規制」というのがあって、奇数・偶数で道路に出て良い日といけない日というのが番号で分かれています。電気自動車をはじめとする新エネルギー車が売れる措置というのはもちろんもう出来上がっていたわけです。
高嶋)電気自動車の場合は番号の規制は無いみたいですね。
山本)外れているようです。
自動車産業で世界に進出を狙う中国
山本)そこでなのですが、自動車の方で少し話が逸れますが、2019年に規制を導入したのですね。「自動車のメーカーに対して製造販売の1割は空気を汚さない新エネルギー車にしろ」という規制が出て、国内や日米のメーカー各社が動き始めているわけです。中国の自動車の保有台数というのは2億台を超えていますから、アメリカに次いで世界第2位の市場です。
ただここに来て何でこんなに電気自動車の方に政策的に振っているのかというのは、単に環境が云々という問題だけではなく、中国の自動車産業を世界の自動車産業にしたいという大野望があるわけです。中国の自動車産業というのは昔ソ連からもらった自動車をバラバラにして、コピーを作って組み立ててというのを長いことやって来たのです。高嶋)昔「紅旗(こうき)」なんていう重たそうな車がありましたよね。
山本)元々はそういう時代から始まった国営メーカーです。それがどうしても追いつけなかった日本・アメリカ・ヨーロッパのメーカーを全部ひっくり返して、世界のメーカーになる為には、構造が簡単・部品の点数が圧倒的に少ないということで、電気自動車を今からやれば生産台数の能力だけは上に行けるということを狙っているわけです。その産業的な野望というのが透けて見えているプランです。
実際に先般アメリカのデトロイトで行われた「北米国際オートショー」では、広東省(かんとんしょう)の「広州汽車」というところがコンセプトカーを出してきて、一部は来年の末くらいからアメリカ市場にも持って行きたいとしています。高嶋)それは電気自動車ですか?
山本)電気自動車も出ていましたね。今までも中国のメーカーのアメリカ参入という希望だけは出したのですけどなかなか上手く行っていない。ところが電気自動車でということになってくると話が少し変わって来るかもしれない。
高嶋)中国が国を上げて車で世界を制覇しようということになると、中国国内で車がたくさん売れるわけですから、これは日本にとっては大変な脅威になりますね。
山本)日経のメーカーはEVについては対応が少し遅かったという見方もあるわけですけど、ここに来てシャカリキになっている。もうひとつ電気自動車の鍵を握るのは電池ですから、これについてはリチウム資源の取り合いもやっているわけです。だから中国はチリやオーストラリアの方に手を一生懸命伸ばしていますけど。
高嶋)日本の電気メーカーなんか、電池を売って儲かっているというのもありますしね。
山本)そうですね。それにこれからは個体電池の方ですよね。
自動車の無人化~民間・軍事共同のAI開発も
高嶋)それとAIの方はどうですか?
山本)自動化の方は当然やっていますね。中国は無人化技術の方は当然軍用の方と併せて考えていますから、そこら辺は国防部門それから民政技術部門、民間メーカーは全部そっちの方向を見てやっていますよね。
高嶋)国防と表裏一体ということになると進展は早いですよね。
山本)中国の場合は非常に早くなりますよね。今まで中国の技術革新というのは国防先行でやってきましたから、中国の動向は目が離せなくなってきました。
高嶋)兵器もいわゆる無人の兵器がこれからは中心になるわけでしょう?
山本)おそらく長いスパンで見るとそうなっていくのでしょうね。
高嶋)ということはAIの無人の自動車ともリンクしますよね。
山本)繋がって来るのでしょうね。まあこれは中国に限ったことでは無いのでしょうけど。
高嶋)なるほど。中国が車で世界を制覇しようというすごい野望があるようです。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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