対アメリカ電気自動車へ~トヨタ・マツダが提携【高嶋ひでたけのあさラジ!】

By -  公開:  更新:

8/7(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!②

米においてハイブリットカーはエコカーではない
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)

トヨタとマツダ

【トヨタとマツダが資本提携】資本提携を発表するトヨタ自動車の豊田章男社長(左)とマツダの小飼雅道社長=2017年8月4日午後 写真提供:産経新聞社

前例のない戦い、トヨタとマツダが業務資本提携

豊田章男社長)トヨタ自動車株式会社とマツダ株式会社は業務資本提携に関する合意書を締結いたしました。全く新しい業態のプレーヤーが、私たちの目の前に現れているのです。未来は決して私たち自動車会社だけで作れるものではありません。やはり海図のなき、前例のない戦いが始まっていると思います。

トヨタとマツダが協力してアメリカに工場を造り、電気自動車を製造するそうです。対等な関係の裏にはさまざまな思念がありますが、一歩前を進むアメリカの電気自動車事業に追いつくことはできるのでしょうか。須田慎一郎さんに伺います。

高嶋)内閣改造があった翌日に、日経新聞だけがこのトヨタ・マツダの提携を扱いました。電気自動車を展開し、アメリカに工場を作るということで、お金は割り勘のようです。車が今後どうなるか分からないだけに、相当の決断ですね。

須田)そうですね。こういった興味深いシーンを先週見てきました。トヨタ自動車のお膝下の名古屋駅の中にちょっとしたイベントスペースがあります。そこで新車のイベントが行われていましたが、トヨタではなくテスラというアメリカの自動車メーカーが実車を持ち込んでデモンストレーションを行い、たくさんの人とマスコミが集まりました。

高嶋)嫌味つけてきたのですね。

須田)ええ。鼻っ面に「どうだ俺たちの車は!」と。おそらくテスラは、電気自動車の分野では次世代ではトップを走って行くだろうと言われている会社です。そこがトヨタの会場に切り込んだということで、過去ではあり得ないことです。それだけテスラが自信を持っていて、またそういった状況が今のトヨタを取り巻く環境だと思います。


アメリカでハイブリットカーはもうエコカーと認められていない

高嶋)先程のトヨタの社長のコメントも象徴的で、とにかく今が良くても今後の安泰は保証できませんから。2040年にガソリンやディーゼル廃止ということになっています。あとは自動運転やAI。ひとつひとつの話が興味深いですが、簡単に説明するとどういう戦いになっていきますか?

須田)将来的にはまず間違いなく電気自動車の世界に入っていきます。そこにいきなり行くのではなく、トヨタとしてはハイブリットカーを中継ぎとして出しておいて、その間に電気自動車の方向に進めていこうとしていた。中継ぎで時間を稼げるだろうと思っていたら電気自動車への流れが意外に早かった。アメリカにおいてはエコカーの優先道路があり、ハイブリッドカーは走れません。ハイブリットカーはエコカーではないと烙印をおされてしまいました。これはトヨタにとって見ると、かなりスピードが速いぞと焦りを感じたのですね。

高嶋)電気自動車で遅れをとってしまったということですね。

須田)巻き返しをするために規模の利益、たくさん造って安い値段で売っていくことを考えるとマツダと手を組むしかなかったと思います。

高嶋)驚いたのは、トヨタの規模は大巨人。マツダは日本では有名だけれども規模はトヨタに比べればごくごく小さい。だけど出すお金は当面は500億と500億。それからアメリカの工場費用の1,700億円くらいも折半で持ちましょうと。マツダはえらい強気ですよね。

須田)対等な関係ということで、トヨタとしてはマツダと手を組んでもらわなければならなかったと。マツダはディーゼル車を売ってきましたが、これもエコカーではありません。そうするとお互いに組まざるを得ないけど、トヨタの方にニーズが強くあった、負けるわけにはいかないということだと思います。

高嶋)別にトランプさんに100%義理立てしたわけではないよと。国内では心配する人もいますが、ない袖は振れぬということでしょうか。

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

Page top