仮想通貨流出問題に進展~コインチェックは日本円の出金を再開
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2月12日(月)FM93AM1242 ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ①
金融庁に重大な責任がある
コインチェックは日本円の出金を再開
6:32ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
コインチェックは日本円の出金を再開
杜撰なセキュリティシステムが原因となって580億円分の仮想通貨NEMが流出した問題で出金を停止していた仮想通貨の取引所「コインチェック」は、明日13日に日本円の出金を再開する方針である。ジャーナリストであるコメンテーターの須田慎一郎は監督官庁の金融庁の責任も重大であると言う。
高嶋)なかなか、説明何回していただいても難しい例の仮想通貨なんですけれど、明日から、NEM(ネム)580億円分、不正に流出させちゃったというか、盗られちゃったコインチェックから、日本円の出金を再開するというこういう情報が入っておりますが、これどういうような意味合いですか?
須田)今まで凍結していたんですよ。要するに被害額の確定をしなければならないということもあるし、或いは、金融庁、監督官庁の金融庁から、とりあえず一旦停止しろという指示も出ていたので、凍結していた。これ凍結してたのはNEM(ネム)だけじゃなくて、ビットコインなどの、他の通貨の出金も全部凍結されていた状況にあるんですね。ですからそれは再開されるというようなかたちをとっているんですけれども、監督官庁の金融庁、私はこの責任非常に重大ではないかなと思うんですよ。
高嶋)その前に、いわゆる出金させるっていうのは、この間580億盗られたわけですよね。それで、少額だけれども、それを他の仮想通貨に変えた奴がいると、その中に日本人も入っていると。そんなニュースがあって、今日伺っているその出金させるっていうのは、そのNEM(ネム)を持っている人がそれをこのコインチェックに日本円に替えてくれっていうことを言うんですか?あげるよっていうことですか?
須田)そのお金というのは、インターネット上に接続されているホットウォレットという、言ってみれば口座みたいなところにあるわけなんですよ。で、その口座自体が全部凍結されてたんですね、ですから取引をしているユーザーが、自分のお金が自分で出金することができなかった。その出金が再開されるということなんですね。
コインチェックのセキュリティは杜撰であるが、金融庁の責任も重大である
高嶋)盗られたNEM(ネム)、盗ったNEM(ネム)を犯人のほうから言うと、盗ったネムをちょっと変えてくれっていうことではないんですね?
須田)ではないです。全くないです。
高嶋)そうじゃない?
須田)そうじゃないです。ですから、金融庁の責任は非常に重大だなと。マスメディアは役所の顔色をうかがっていて、その辺りの指摘をほとんどしないんだけれども、そもそも論で考えてみますと、改正資金決済法というのが昨年、施行されまして、それによって九月から登録が始まった交換業者の登録が始まっていくわけなんですね。で、一定の条件を満たした業者は登録業者として認定される。ところが、みなし業者っていうのがあったんですよ。年以前から、こういった取引業者としての仕事をやっていて、法律が後を追っかけたわけですから、後から法律が施行されたんですけれど、もうその時点では、こういったコインチェックのように業務やっていたところはあるんですね。そこを停止させるわけにはいかないから、そこは条件を満たすまでは、みなし業者としてやりなさいというやり方をやっていたわけなんですね。
高嶋)後から追っかけてった金融庁は何をやってたんだということですか?
須田)ええ、じゃあ金融庁はみなし業者でやるのはいいけれども、中身をキチンと見てなかったのか。繰り返しのように先週も言ったかもしれませんが、このコインチェックはですね、もうセキュリティシステムが杜撰で杜撰で、もう盗んでくださいと言わんばかりの状況にあったんですね。
高嶋)キーが一個しか無かったとかね。
須田)ですから、金融庁は何をチェックしていたんだということなんですよ。ところが、慌てて今回盗まれたあとに立ち入り検査等をやって、業務停止をしたりとか、してますけれども、もう遅きに失した感があるんではないかなと思いますけどね。
高嶋)それで、NEM(ネム)を買った人達、コインチェックにお金預けてる。それをもう引き出したいですよね。で、もうネムなんか買わないと。だからじゃあお金、日本円に変えてくれと。そっちのほうの口座にお金入れてくれと。そうすると、580億円盗られたときに全部、日本円で返しますとコインチェックは言ってましたけれども、それに影響が出るってことはありませんか?
須田)2つポイントがあって、そんなお金が本当にあるのかどうなのか一点目、二点目としては、システム上、いっぺんに資金の引き出しが起こりますから、スムーズに返済業務が進んでいくのかどうかというところが問題になると思いますね。
高嶋)金融庁もドキドキでしょうね。内心ね。