北朝鮮が平昌五輪にも高官派遣~“制裁逃れ”の意図は明確
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2/23(金)FM93AM1242 ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ②
団長は朝鮮労働党副委員長の金英哲
7:02~ひでたけのニュースガツンと言わせて!:コメンテーター宮家邦彦(元外交官・キャノングローバル戦略研究所研究主幹)
北朝鮮が平昌五輪閉会式に高官代表団を派遣
北朝鮮は、今月25日に行われる平昌オリンピックの閉会式に合わせて、朝鮮労働党の副委員長である金英哲(キム・ヨンチョル)を団長とする高官代表団を派遣すると韓国に通知した。開会式に続き、北朝鮮が国際社会の制裁から逃れようという思惑が見える。
高嶋)こういうのはいけしゃあしゃあと言うのではないでしょうかね。北朝鮮が閉会式に合わせて、随行を含めて8人を派遣すると言っています。その内、一番目立つのは、金英哲という朝鮮労働党の副委員長です。彼が団長で、この間も来た祖国平和統一委員長など随行合計8人。この人が何のことはない、韓国とアメリカそれぞれの独自制裁の対象者です。それがオリンピックにかこつけて、平気の平左の顔して、南のほうにやって来るという。どう思われますか?
宮家)呆れてものも言えない
高嶋)ちょっと考えにくい。
平昌オリンピックはもはや政治ショーである
宮家)北から言えば、そういう奴も受け入れさせて、要するにチャラよねって話ですよね。こんなことやっていいのですかね。スポーツに対する冒とくだと思うんですよ。だってオリンピックやってるんですよ? もう政治ショーになってしまっている。
高嶋)ポリティンピック。
宮家)私はちょっとやり過ぎじゃないかなと思いますが。
高嶋)想像の世界になりますが、韓国の大統領って、前大統領も今、牢屋ですよ。これこういうような難癖つけようと思えば、犯罪になるんじゃないんですか?
宮家)わかりませんが、あるかもしれない。韓国の大統領って5年1期しか無いわけだから、2期が無い再選が無いということは、すぐレイムダックになっちゃうってことです。だから文在寅さんからすれば、自分の支持層のために全力疾走しなければならない。だけどここまでやるかねって話で、やり過ぎたらそりゃ辞めたあと辛いですよ。
高嶋)文在寅大統領はけっこう得意顔になっているような気がしてしょうがないですね。
宮家)それはそうでしょう。彼にとっては今まで言ってきたことを、一個一個全部、実現しているわけですからね、だから必ずこれには結果が出てくるはずですから。
高嶋)北のやり方というのは必ず、自分たちが起こした行動に対して、「オリンピックの名の下に行ってやる」という意識で必ず見返りを求めるわけですよ。この間の、金与正の登場なんていうのは明らかにそういう感じですよね。
宮家)どういう見返りがあったかはわからないけれども、無いほうがおかしいでしょうね。
高嶋)応援団、あの管弦楽団だけで2億7~8千万払っている、それがもう公になっているわけじゃないですか。
宮家)公になっていないのがどのくらいあるのかという話ですよね。
韓国サイドに接近し、米韓の間に亀裂を入れることが北の狙いである
高嶋)これからどうですか。こういうような感じで、文在寅さんいかに得意になろうともまた、北の脅威というのは、まさに現実であるわけですから。どんな風な対象になっていきますかね
宮家)これからどうなるかですが、1つの見方としては、やはり首脳会談まで持って行くかどうかですよ。アメリカはもうオリンピック、パラリンピックが終わったら共同軍事演習をまたやるって言っているわけですよね。やらないとこれ示しがつかないし、やるんですよ。だけど、その前に、首脳会談が入っちゃったんだよね。ちょっと待ってもう少しと言っている内に、ずるずるとそういうことができなくなって行けば、結局、米韓の亀裂が走り、そして制裁がおかしくなると。北朝鮮はこれを狙っているのでしょう。
高嶋)そういう作戦、先延ばしは得意中の得意ですよね。
宮家)得意中の得意ですよね。このままなし崩しにどこまで持って行くつもりなのかわかりませんが。首脳会談は無いほうがいいんですけどね。本当はね。
高嶋)その辺をどれだけ文在寅大統領は気付いているかと。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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