国民栄誉賞の羽生善治竜王 負けたときの意外な息抜き法とは?
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あさラジ最後のBIG対談 羽生善治竜王 ~その1~
国民栄誉賞の羽生善治竜王 負けたときの意外な息抜き法とは?
高嶋)今週は公民栄誉賞を受賞された方がご登場。今日からは、将棋の羽生善治竜王です。
羽生)どうぞ宜しくお願い致します。
高嶋)このところ、将棋がまた大変な人気になりましたね。実感はありますか。
羽生)この1年くらいで、様々なかたちで取り上げて頂く機会も増えましたし、とくに将棋を知らない方々にも興味、関心を持って頂いているな…と感じています。
高嶋)そうでしょうね。私がまず思ったのは、羽生さんが中学生で4段になってね、そのあとわずか数年でNHKの早指しの番組で、大山康晴さん、加藤一二三さん、谷川浩司さん、中原誠さんといったそうそうたる方々と対局したという...。まさに疾風怒濤の勢いで、あれが非常に印象深いんですが。
羽生)18歳のときですね。まぁNHKに出ておりますと、やはり“おっ? 活躍してるなぁ”と思われるというところがありまして(笑)。今でもよくそのときの話をされる方が多いんですよ。
高嶋)当時の羽生さんの姿がね、藤井聡太六段の今の活躍ぶりとカブるんですよね。
羽生)ただ、私の場合は、もうプロになって3年たっていましたのでね。藤井さんの場合はデビューから1年ですから、これはもう“驚異的”と言えると思います。
高嶋)若いころの羽生さんにとって先輩の棋士っていうのは、一癖もふた癖もあったんじゃないですか。
羽生)大正生まれの先生方というのは、やっぱり迫力、気迫があるんですよ。まぁ、当時はそう見えていただけなのかもしれませんが(笑)。
高嶋)で、第一線を走り続けて30数年…。いろんなことが変わったでしょう。
羽生)そうですね。将棋界の雰囲気もずいぶんと変わりましたし、取り巻く環境も変わりましたしね。ただ、“将棋を指して家に帰ってくる”。ここの基本のところは変わりませんのでね(笑)。
高嶋)わたしが羽生語録の中でとくに心に染みたというか、身につまされるのはね、「カド番を迎えた大関の気持ちがよくわかる」というもので。だって次から次へとひっきりなしにカド番がくるわけですもんね…。まぁそのぶん、たくさんタイトルをとっているということなんですが。
羽生)年齢によって、気持ちの持ちようも変わってくるんですがね。実感としては、(仕事として)非常に長くやっていくものなので、一局、一局に一喜一憂していてもしょうがない、という気持ちもあります。切り替えて次に行くという…。もちろん、一局、一局に緊張感を持つということも大事なのですが。
高嶋)なるほど。負けたあと、息抜きなんかは。
羽生)負けたあとはね…すぐ眠ります。
高嶋)えぇっ!? ふつう、目が冴えて眠れないもんじゃないですか。
羽生)いえ、将棋の対局って意外と疲れるものなんですよ。ですから、割とすぐに眠れます。
高嶋)さすが羽生竜王(笑)。わたし、ほかのプロ棋士にもいろいろ訊きましたがね、みんな負けたあとは、「アタマきた!」とか、「眠れない!」とか言ってましたよ。
羽生)それって、お酒を呑む口実じゃないですかね(爆笑)。
⇒3月1日(木)放送、「その2」に続きます!
2月28日(水)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00