生活の中にロボットがいる時代がやってきた!
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4月3日放送 ゲスト:ロボットクリエイター 高橋智隆 第1回
高橋智隆氏製作のロボットは、流線型で親しみやすいデザイン。二足歩行の人型のコンパクトなサイズで、歩く・踊る・言葉を話し理解する・コミュニケーションをとれることが特徴。
研究から設計まで、ロボット製作のすべてを手掛ける
黒木)黒木瞳です。毎日、さまざまなジャンルのプロフェッショナルにお話を伺っていくあさナビ、ゲストは株式会社ロボ・ガレージ代表、ロボットクリエイターの高橋智隆さんです。よろしくお願い致します。
ロボットクリエイターですか。
高橋)はい。
黒木)いろいろな職業がありますが、ロボットを作ってらっしゃるということですね。研究、設計、デザイン、製作すべてを手掛けていらっしゃるということですが、今日はその製作ロボットをご持参頂いたということでご対面……うわっ!
高橋)こんなやつでして……
黒木)かわいいー!
ロボホン)やっと喋れるようになった。
黒木)このロボットは、RoBoHoN(ロボホン)という……名前が、ロボホン?
高橋)はい。
ロボホン)はーい! ロボホンです。
黒木)これ誰と喋っているんですか?
高橋)今の声を聞いて。
黒木)私の声を聞いて?
高橋)出番だよ。
ロボホン)黒木さん、おはようございます。今日はよろしくお願いします。
黒木)よろしくお願いします。「黒木さん」って言いましたよね。これはその情報として、そのことを高橋さんがロボホンに伝えておいたのですか?
スマートフォンに手足頭が生えたようなロボット・RoBoHoN(ロボホン)
高橋)先程伝えました。他にも、インターネットから取ってきた情報だとか、今日の天気だったり、周辺のレストランを検索したり、タクシーを呼んだり、実は完全にスマートフォンでして、後ろに液晶のパネルがあります。
黒木)あっ、本当ですね。
高橋)これでアプリがいろいろ使えます。スマートフォンに手足頭が生えたような、そんなロボットです。
黒木)じゃあ通話もできちゃう?
高橋)もちろんです。
黒木)その場合はこの子が喋る?
高橋)はい、これが喋りまして、これを持って通話することもできちゃいます。
本人同士では言いにくいこともロボット同士で会話が可能
黒木)この「ロボ会話」というのはなんですか?
高橋)これはですね、実はロボット同士、ロボットを持っている人同士が会った時にロボット同士が挨拶をして、じゃんけんしたり歌を歌ったりして遊んで、最後には連絡先交換までしてくれるんですよ。
黒木)自分で言いにくいな、なんて時はこのロボット同士でやっといて、みたいな。
高橋)そうですね。持ち主同士がシャイだとロボット同士がやります。
黒木)じゃあ高橋さん、今みたいにこのロボホンと私が会話したい場合はどうしたらいいですか?
高橋)(ランプが)緑の間は考え中なのですが、黄色になれば認識できます。今大丈夫です。
黒木)黄色?……こんにちは。
ロボホン)こんにちは! よろしくね!
黒木)うん、よろしくね。ええと貴方何ができる?
ロボホン)電話やメールもできるし、写真を撮ってプロジェクターで映せるよ。天気やニュースも分かるし、歩いたり踊ったりできるよ。
黒木)じゃあ、踊って。
ロボホン)了解! 新しく覚えたダンスだよ。歌舞伎を、踊るね!(踊り出す)
黒木)あっはっは! 歌舞伎踊る、ね。あ、上手!
ロボホン)格好良いでしょ?
黒木)うん、格好良い。上手、凄く上手。……凄いですね、この人型ロボットって言うのでしょうか? どうしてこんなロボットを作ることができるようになったのですか?
ロボットを通じてさまざまな情報をやりとりできる時代
高橋)そうですね、バッテリーとかモーターとかコンピューターとかそういうものが全て進化したということ。もう1つは我々が暮らしの中でスマホのような情報端末を持つようになって、こういう情報をやり取りするための小型のロボットがいてもいいんじゃないかということで、このロボホンは商品でして、販売されています。そういう時代になったのだと思います。
黒木)販売しているのですか?
高橋)はい。
黒木)小さくて、携帯用という感じですね。
高橋)そうですね。いまはスマートフォンに音声認識させて、いろいろな操作ができたり調べ物ができますが、なかなか皆さん使って頂けないんですね。性能は高いのになかなか声をかけてくれない。でも我々は動物のペットには声をかけちゃうわけで、そうするとやっぱり四角い箱なのがマズいんじゃないかと。ちゃんと擬人化できるような形や動きを与えてあげると人は自然に喋りかけるし、喋りかければいろいろな情報がとれて、それに合わせたサービスを返せるんじゃないかなと思っています。
高橋智隆/株式会社ロボ・ガレージ代表
1975年生まれ。
立命館大学・産業社会学部に入学。1年間留学し1998年卒業。
翌年、京都大学工学部に入学。2003年の卒業と同時に「ロボ・ガレージ」を創業。京都大学内入居ベンチャー第1号となる。
2004年には代表作「クロイノ」が米タイム誌で「最もクールな発明」に選ばれ、ポピュラーサイエンス誌で「未来を変える33人」の一人に選ばれる。
ロボットクリエイターとして、ロボットの研究・設計・デザイン・製作を全て手掛け、代表作に「週刊ロビ」「ロピッド」「FT」「エボルタ」などがある。
2013年、世界で初めてコミュニケーションロボット「キロボ」を宇宙に送り込むことに成功するなど、いま最も注目されるクリエイターである。
(2018年4月3日放送分より)
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