新体制のトランプ政権~日本への影響は?
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4月13日 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!⑤
トランプ政権の今後の動向
7:44~ココだけニュース スクープUP!:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
誰もトランプ大統領に鈴を付けることはできない
ポンペオ新国務長官と新たに就任したボルトン大統領補佐官が要となる新体制のトランプ政権だが、今後はどのように展開していくのだろうか。
飯田)アメリカのポンペオ次期国務長官が議会答弁で、北朝鮮の体制転換を支持しないと発言したというようなニュースもあります。
宮家)この公聴会を昨日の夜ずっと観ていました。日本の国会答弁でも厳しい追及があるでしょう。英語ではグリル(grill)って言葉がありますよね、直火で焼くという意味の。「ポンペオgrilled」直火で焼かれたという意味ですね。もの凄く厳しい質問をされていましたよ。しかも新国務長官としての仕事だけではなく、ロシアゲートの時にトランプさんは何を言っていたんだと。CIAも絡んでいますからね。随分と証言拒否をやっていましたよ。
ですから簡単に議会承認が得られるとは私は思わないけれども、それでも体制転換を支持しないのは当たり前の話で、無責任のときは言えるかもしれないが、今後ちゃんとやって欲しいなと思いますね。ただポンペオさんが国務長官になろうがトランプさんの気まぐれは変わらないからね。飯田)これは誰も鈴を付けるということはできないってことですか?
宮家)できないでしょうね。アメリカの大統領に鈴を付けられる人ってなかなかいないので。あとは怖いのは最高裁とかね。議会だってあの人怖くないからね。皆困っていると思うのですが、その中でポンペオさんとボルトンさんは要になっちゃった。そして今までのようにバラバラではない。彼らの意見は一致していると思います。方向性は出てくるけれども、トランプさんが不確実であって予測不可能であることについては絶対確実ですよ。これからもそうなんですよ。ですからトランプさんにちゃんと反論できるのか、どうやって彼を説明するのだといったような質問も出ていました。議会の外交委員会は確かに心配しているでしょうね。
重要なポイントとなる今回の日米首脳会談
飯田)そんな中で来週、安倍総理大臣が行ってトランプさんと膝を詰めて話をするということですが、これは当然北朝鮮の話も出るでしょうね。
宮家)それはそうでしょうね。日本としては、今までの最大限の圧力という基本的な方針はぶれないで欲しいわけです。私が一番気になっているポンペオさんの言葉がありまして、簡単に言うと「自分の仕事はアメリカに対して核兵器の脅威がなくなることなんだ」と言っている。アメリカの国益としてはそうだけれども、同盟国もあるのですよと。そこで言えなかっただけで忘れているわけではないと思うけれども、我々にとっての悪夢はトランプさんが勘違いをして「アメリカに届くICBMさえなければあとは合意できるんだ」と言われたら困るのですよ、韓国も日本もね。だけどそういうことが無いようにネジを巻く、最大限の圧力というのは北朝鮮の非核化であって朝鮮半島の非核化ではない。北朝鮮の言う非核化というのは、「アメリカも核を持っているのだからアメリカが核を抜いて、そしたらうちも核を何とかしようかな」というのが朝鮮半島の非核化ですからまるで水と油なんですよね。
首脳会談をやるのはいいけれども何を話すのか。そこの部分を話したらその時点でガチンコになりますよね。自信があるとか期待しているとか仰ることは良いんだけれども、どこまでやるつもりなのか蓋を開けてみないとわからない、それでは困るので安倍さんにちゃんと言ってもらって、基本的なポジションをちゃんと確認をする。それから当然の事ながら拉致被害者を考えるとこの問題もちゃんと出してもらいたい。そのことを言いに行く意味は非常に大きいと思います。
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