相次ぐ女性問題~ここから紐解く“それぞれの政治事情”
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4月19日 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!③
女性問題で新潟の米山知事辞任~セクハラで福田財務次官辞任
7:44~ココだけニュース スクープUP!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
出直し知事選が注目される新潟~原発問題がどうなるか
女性問題が取り沙汰されている新潟県の米山隆一知事は昨日会見を開き、金銭授受を伴う女性関係を認め、辞職を正式表明した。また、女性記者へのセクハラ発言疑惑をめぐり、財務省の福田淳一事務次官も辞職の申し出をした。国内政治の不祥事が相次いでいる。
飯田)昨日は相次いで「セクハラで会見」が続きました。影響はいろいろ違うと思いますが、まずは新潟の米山さんから。週刊誌報道を受けてのことですが。
鈴木)この人は個性的な政治家であった方ですが、一方でストイックな評価もある。そういうなかで、こういうことがあった。これは言いわけしようのない話でね。辞任するしかないでしょう。
ただ、新潟というのは選挙土壌、構図が複雑で、特徴的です。常に原発問題を抱えている。それと野党共闘ですね。これは市民グループも中心になっている。この辺の野党共闘はモデルケースにもなっています。そして、従来の保守地盤も強い。こういう複雑な構図のなかで米山さんは知事に選ばれたわけです。特に、そのなかでも原発問題に慎重な姿勢をいままで示してきましたが、これが次の選挙の争点として、県民がどう判断するのか。
それから、選挙協力です。これは国政や参議院選挙とかにそのまま繋がってくるので、次の選挙でどうなるのか。今回のショックが新たな化学反応を呼ぶのか、その辺がポイントとなると思います。飯田)去年の衆院選でも、新潟は野党共闘が成立して野党が小選挙区で破ってたり。県知事選もそうだし。
鈴木)安倍政権は1強で強かったけれど、安倍政権は選挙のとき、個別の問題ではけっこうやられている選挙区があるのです。地域に落とし込むと、たとえば原発や、基地問題。そういう意味では、いまの政権与党にとって、新潟というのは1つの大きな関門だった。与党としてみれば、「ほら見ろ」ということで、挽回に持って行くでしょうけれど、逆に言うと野党共闘からすれば踏ん張りどころでもある。
出直しの知事選の争点と注目度は非常に高いと思います。財務省と官邸の意向がズレ、事後対応に失敗
飯田)セクハラで福田財務次官が辞任ということです。これはどうですか?
鈴木)かなり大きいと思います。セクハラ行為そのものが当然問題ですが、問題になったのは後処理でしょうね。報じられたあとにどう対応するかの危機管理ですね。しかも、政権にとってみれば、支持率がモリカケ問題や日報問題で下がってきている状況でこれが起きた。だからいつも以上に危機管理する必要があった。私の取材の限りでは、官邸の安倍さん周辺は、「早く更迭すべき」という方向だったと聞いていました。
ところが、財務省自身はまずセクハラを否定し、まずかったのは「被害者出てこい」です。これを国会答弁でもやってしまった。それで、当然世論も「さすがにこの問題は違うだろう!」と怒りますよね。官邸の安倍さん周辺は「更迭」と言ったけれど、それに対して、財務省が組織を守ろうとしたのでしょう。森友問題もまだ解決していなくて、大きなヤマをどう決着つけるかがあるわけです。福田さんの件は先延ばしして、一括して処理してしまえば、傷は少なくて済む。時間稼ぎしようとする意図があったのだと思いますが、これは完全に誤っていますね。今回の件は官邸の危機管理不足の象徴のような出来事
鈴木)もう1つは、官邸がそういう意向であること。それに対して、財務省ともっとすり合わせて危機管理しないと、むしろ傷口が広がるわけです。この一連の、次から次へ問題が出てくる混乱のなか、その辺の意志の疎通。「政府のなかで、どう危機管理していくか」と司令塔とどう対応していくかのすり合わせ。この辺がちょっと乱れてきている可能性がある。だから、安倍さん周辺は相当危機感を持って警戒するべきです。今回の出来事は象徴的でした。
飯田)安倍総理をはじめ、総理官邸は基本的に経産省の影響が強い。いままでは、財務省に頼って内閣運営が多かったから、その辺で「経産対財務」の争いみたいなものがたまに報じられたりするじゃないですか。
鈴木)いや、底辺にはずっとあると思います。そこが仲良くやっているのは聞いたことがないくらいです。つまり、ずっと底辺にはあった。こういう風に政権支持率が下がってくると、そういうところの綻びがでてきますね。さらに、傷口を広げる可能性がある。
だから、「安倍政権が危ない!」と言われるのはこの辺だと思います。
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