福田事務次官~あり得ない通常国会会期中での更迭
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4月16日 FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!④
キーワードは「福田財務次官更迭へ 」
7:27~教えて!ニュースキーワード:コメンテーター須田慎一郎(ジャーナリスト)
福田事務次官の更迭~財務省のトップという立場に驕りか
産経新聞1面で、安倍総理が「女性記者に数々のセクハラ発言をした財務省の福田淳一事務次官の更迭は避けられないと判断した」と出ている。先週、週刊新潮がこの話を報じたが、紙面だけではなく、セクハラ現場の音声も公開されている。
飯田)音声を聞いていると、真面目な話をしているところに、セクハラを潜り込ませる話法をこの人は使っているようですね。財務次官がこの時期に、ということで森友問題で揉めている最中ですが、どうも他人事みたいな感じの口振りでもありました。
須田)普通、通常国会の会期中に更迭するのは、あり得ないのですよ。私はこれまでの経緯からして、通常国会が終了したあと、任期を前倒しして辞めさせる方向で話が進んでいると聞いていました。とはいえ、音声が出てきてしまったので、「これは耐えられない」となったのだと思います。
飯田)口説いているところの音声まで全部出てきていますからね。
須田)気持ちは分かりますが、大人なのだから、言っていいことと悪いことがあるし、立場もある。財務省は霞ヶ関においてはトップです。そのトップ中のトップなのだから、驕りがあったのでしょう。「俺は何でもできる。何を言っても許される!」みたいな。
回答者数の少ない世論調査は果たして正確なのか?
飯田)この話云々ではないですが、各社の世論調査で支持率は低下傾向。朝日新聞は「内閣支持率31%」、共同通信も「内閣支持率37%」で、共に前回調査よりも下落。日テレの調査も3割を割ってくるという衝撃の数字が出ましたが。
須田)「青木の法則」は聞いたことありますか? 竹下派の重鎮で、かつて参院のドンと呼ばれた青木幹雄元参院会長。この方が、「内閣支持率と政党(自民党)支持率が50%を割ったら、その内閣は倒れる」と言った。これが青木の法則と言われていました。
飯田)今回の世論調査も「回答率の低い調査もあった」と言われています。回答率が4割を切るのもあったとか。
須田)サンプル数が少なくて、回答率が低い。一体、それが意味をなすのかどうか。世論調査についても検証する必要があると思います。
飯田)確かに。これだけ個々人の意見が割れていると、網を掛けた場所によってまったく数字が違う可能性も否定できない。
須田)トレンドとして、下がっているのは分かります。でも、その結果を見て「30%を割った!」と言い立てるのは、果たして信憑性があるのかな、と思います。
内政が脆弱化していると、外交にも悪影響を与える
飯田)選挙のときに「勝ち馬に乗る効果」と、「判官贔屓の効果」みたいな2つがよく言われています。情勢調査しても、「結果が悪い」と出ると、「なら応援してやろう」という人と、「悪いんだからとことん叩いてやれ!」となる人がいる。これ、1面記事に「支持率低下!」とか載ると、けっこう勝ち馬効果でどんどん低下する傾向にあるのでしょうか?
須田)その一方で、「じゃあ受け皿は?」となる。野党の支持率が伸びているなら「政権交代だ!」となるけど、野党支持率が伸び悩んでいる状況で、安倍政権が終わったら、次に誰なのか。いきなり「小泉進次郎政権」ができるのですか? それは現実的か、と考えるとどうかと思います。
飯田)そうすると、いたずらに政治不信ばかり募っている。これはいちばんよくないことではないですか?
須田)仰るとおりです。これから外交の季節を迎えるとき、「内政で脆弱化した政権に対し、海外が果たして真正面から相手にするのか?」という問題も起こってくると思います。
飯田)確かに、G20とか見ていると、メルケルさんの発言力が著しく下がっている。「足下で連立組めないような人と話はできない」みたいな。
須田)「決めたところで、守って貰えるか分からない」となりますからね。
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