金正恩氏が中国の外相と会談 非核化は揺るぎないと述べる

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5/4FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!2

金正恩氏が中国の外相と会談。非核化は揺るぎないと述べる
7:10~教えて!ニュースキーワード:コメンテーター宮家邦彦(外交評論家)

金正恩氏が中国の外相と会談 非核化は揺るぎないと述べる
金正恩氏が中国の外相と会談。非核化は揺るぎないと述べる

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は3日、訪朝した中国の王毅国務委員兼外相と平壌で会談した。中国外務省によると金委員長は北朝鮮・朝鮮半島の非核化の実現は、我が国の揺るぎない立場だと改めて述べたということだ。

飯田)北朝鮮側は朝鮮半島の非核化という言葉をずーっと使い続けている。この会談というのは中朝の仲いいぞというところを見せるためなのでしょうか?

宮家)つい最近まで仲が悪かったから

飯田)ガチガチでしたね

宮家)ようやく中国も南北が動いて、アメリカも動いて、北朝鮮に対して「やっぱり俺たちがいないとお宅はダメなのよ」と言わせて、それで金正恩さんが北京に行って、その結果、中国は北朝鮮に対して方針を決めた。だから王毅さんが平壌に行った。日本とアメリカと違って中国の外交部というのは必ずしも政策決定能力はないですから。

飯田)外交部は外務省と一緒と思われがちですが

宮家)実施団体ですから。ですから王毅さんが行くということは、方針が決まったということなんです。その意味では結構なことですが、一番大事なことは非核化の意味です。核兵器を廃棄しないとは言ってない。だけど北朝鮮が本当に破棄するんだったら、まず米軍をなんとかしなさいよと。米軍だって核の傘があるんでしょと。さらにはそんなにすぐには出来ませんよと、時間をかけてとこう言うわけです。でも、米軍はだいぶ緩くなっているんです、時間をかけているうちに。結局はうやむやになって、蓋を開けて見たら経済協力だけは進んだけれども、平和条約もできたけれども、肝心の核兵器はなくなってないじゃん!と、こういうことになりかねない。そういう意味ではこれだけでは安心できないなと思います。

飯田)おとといあたりにニュースに出ていましたけど、今度は韓国側の安全保障や統一を担当補佐官が在韓米軍も平和協定締結の折には考えなきゃと雑誌に投稿しています。

宮家)非常にまずい。ただ、彼らの思想信条からすると、こういう反応なんです。彼らは左派、当然反米なので、気持ちは分からないじゃないですが、それを言っちゃ北朝鮮寄りの動きになってしまいます。そういうことをしていると益々図に乗って、米軍出ていけという要求も出てくるかもしれないし、核兵器の問題の解決を難しくしてしまうと思います。

飯田)直後に大統領は否定しました。

宮家)それは当然です。シナリオにない、シナリオとは別の雑音ですから。ただ本音かもしれませんよ

飯田)こんなに早く否定するって、話が先に出来てたんじゃないの?と思ってしまいます。

宮家)先走っている文在寅政権に否定されたんじゃ立つ瀬がないですが、みんな冷静になってよと、よく考えてと言いたい。物事が動いている時は、謝りたい人もいるだろうけど、本質的な問題は核兵器の廃棄ですから。肝心なことが動いていない時にそれ以外のことを動かしても、あまり効果がないと思うんです。ここはどっしりと、冷静に見ていけばいいと思っています。

飯田)在韓米軍もある意味、北を動かす圧力のひとつということですよね

宮家)そうです。米軍もいなくなった時の中国との関係を考えてみるといいです。朝鮮半島が統一したとしても、私がもし韓国の大統領だったら、中国のことを考えた時に、アメリカ陸軍は何万人も必要ないかもしれませんが、空軍や海軍は私だったら必ず置きますよ、同盟国だし。それで中国に対しての牽制、安全保障の抑止をする。簡単に撤退と言える話でもないと思います。

 

 

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