総務省障害者雇用水増し~40年以上も続く根深い問題

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(8月21日放送)にジャーナリストの有本香が出演。中央省庁の障害者雇用の水増しについて解説した。

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中央省庁の障害者雇用数が水増しされていた問題を巡り、国会内で開かれた野党合同ヒアリング。手前は関係府省庁の担当者=2018年8月21日午後 写真提供:共同通信社

野田大臣、総務省での障害者雇用の水増しを認める

複数の中央省庁が雇用する障害者の数を水増ししていた疑いがあることについて、野田総務大臣は昨日「総務省内を調査した結果水増しが確認された」と述べた。企業や行政機関は一定の割合以上の障害者を雇うことが法律で義務付けられているが、複数の中央省庁が雇用する障害者の数を水増ししていた疑いがあることがわかり、厚生労働省が調査を始めていた。
中央省庁のみならず、愛媛県、山形県でも水増しがあったことが報告されている。

飯田)これは民間企業の場合は厳しく見られていて、達成できなかった場合は納付金が課されます。

有本)働く人の全体のうち、だいたい2%程ですよね。障害者手帳を持っていない軽い障害の人は対象にならないのだけれど、そういう人も数えていたということですか?

飯田)報道されているところによると、そのようです。

障害者だからといって、仕事ができないわけではない場合も

有本)障害者の等級があるじゃないですか。私は身内にそういう方がいたのですが、心臓のペースメーカーを入れると1級の身体障害者なのです。勿論運動面では相当な障害、命の危険にも直結するから障害の程度が高いというのは当然かもしれないのだけれど、日常生活、特にオフィスワークのなかではあまり関係ないわけです。ですから仕事はペースメーカーを入れる前後であまり変わりなくできる方もいらっしゃるのですよね。

飯田)医療技術も進歩していますからね。

有本)これから年齢的に高い人たちも、再雇用を含めていろいろな形で仕事をしていく人が増えるわけですから、障害の程度が高くても仕事そのものには全く支障がない方もたくさんいらっしゃいます。ですから企業としてはペナルティを払うということではなく進めてほしいと前から思っているのですが、役所がこういうことをやっていることは許し難いものがありますよね。

中央省庁で40年以上も水増しが問題視されなかった

飯田)しかもこれが昨日今日の話ではなく、法律制定のときから数えてみれば42年もそうだったというのは許せないですよね。

有本)こういうことをすると示しがつかないということになってしまいますよね。障害者雇用というのは皆の仕事や活動にとってマイナスになることではないですから、より一層進めていくべきだと思っているし、実際に障害のある方と働いたこともありますが、日常の問題を私は感じていなかったです。本来「もっと進めましょう」と言わなければいけないはずの役所が、なぜこういうことをするのか理解に苦しみます。なんとなく昔からやっていて、問題意識を感じていなかったのでしょうか。

飯田)そういうことになるのでしょうか。40年以上になると根が深い問題ですね。

有本)当たり前のようにしていたということでしょう。野田大臣はこういう問題に対して特に敏感な方だと思いますので、ただ単に謝るだけじゃなくて、どのように起きていたのかという体質面もしっかり考えて欲しいです。

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