宮家邦彦が語る故ジョン・マケイン上院議員のこと

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ニッポン放送「宮家邦彦のOK! Cozy up!」(8月31日放送)に外交評論家の宮家邦彦が出演。今月25日に亡くなったアメリカのジョン・マケイン上院議員。彼に直接会った経験を持つ宮家邦彦がその素顔について語った。

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ジョン・マケイン - Wikipediaより

かつての敵国、ベトナムでもジョン・マケイン氏の死を悼む声が広がる

朝日新聞によると、今月25日に亡くなった、アメリカ共和党のジョン・マケイン上院議員の死を悼む声が、かつての敵国ベトナムでも広がっている。ベトナム戦争に従軍したマケイン氏は捕虜として5年余り拘束されたが、その後は政治家として両国の国交正常化に尽くした。

新行)宮家さんはマケインさんとお話されたことがあるのですよね。

宮家)5年前の8月21日、忘れもしません。彼が訪日していまして、彼の補佐官が友だちだったのです。それで、来る前に「マケイン議員と飯を食いたいか」と言うので、「ええ」と言ったら「ちょっとアレンジするから」と。首相官邸の裏のレストランで1時間話しました。周りにお付きの人はたくさんいるのだけれど、皆黙って何も言わない。2人だけで話しました。

新行)1時間も!

宮家)彼はベトナム戦で捕虜になり、5年間苦労をして帰ってきて政治家になった。大統領候補にも2度なろうとして、結局なれなかったわけですけれども、物凄く立派な人です。アメリカの良心というか、古き良き伝統のエリートで、惚れ込みましたね。お父さんは海軍の提督で、海軍一家なのですけれども。
ジョン・マケインという人は優秀なだけでなく戦うファイターなのです。そして異端児で、トランプでも何でも平気で批判します。かと思うと、僕は経験しなかったのだけど、とてもジョークが上手かったらしいです。あの人に会えて良かったなとつくづく思います。アメリカの政治家と1対1で話せたというのは私にとって初めてであり、恐らく最後だと思うのだけれども、人の気持ちというのは伝わるものだなと思います。

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北ベトナムの捕虜生活から解放後の1974年に撮影されたジョン・マケイン(当時)(ジョン・マケイン - Wikipediaより)

「マケインは捕虜になった。ヒーローではない」と言ったトランプ大統領

宮家)マケインさんが亡くなった後、アメリカでは彼への賛辞や、彼を悼む声もたくさん上がっています。常に指針の無い国家のために生きていた男だったとか、最後まで戦う男だったとか、立派な話が出てきています。それに比べると、トランプさんは始めは何も言わず黙っていて、最後にご家族に対して「深い哀悼の意を表します」と言うだけだったのですね。彼はマケインさんのような人を選挙中に非常に強く批判しました。「マケインは捕虜になった。捕虜になったやつはヒーローじゃない」と。でも、トランプさんは戦争に行ったことがないから分からないだろうけれど、国の為に戦って捕虜になって、辱められてようやく帰ってきて、その人を英雄として扱わなかったら、誰が国の為に命を懸けて戦うんですか。そういうことをトランプさんは分かっていないのだなと、非常にがっかりしました。

マケインさんに対して皆があれだけの気持ちを言うということは、トランプさんが大統領になったことによって、古き良きアメリカの伝統、もしくは勇気や品位、威厳などが失われていることに対する、ものすごく大きな不安感。それを思い出させようとしているという感覚を強く持つほど、ワシントンが変わってしまったということだと思います。
もう二度とこのような人は出ないでしょうね。ベトナム戦争という試練がなかったらこの上院議員は生まれなかったと思いますし。残念な人を無くしたと思います。

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