日露首脳会談~安倍総理は北方領土問題を進展できるか

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ニッポン放送「飯田浩司の OK! Cozy up!」(9月4日放送)にジャーナリストの有本香が出演。ウラジオストクで行われる東方経済フォーラム、また予定されているプーチン大統領、習近平国家主席との首脳会談について解説した。

日露、日中首脳会談開催へ

安倍総理大臣は、今月10日から13日の日程でロシアのウラジオストクを訪問し、国際会議東方経済フォーラムに出席する。プーチン大統領との日露首脳会談、そして中国の習近平国家主席との首脳会談も調整中とのこと。

飯田)他にも、モンゴルのバトトルガ大統領や、韓国の李洛淵首相との会談も調整中ということです。

有本)国際会議ですからね、いろいろな国の首相との会談をいくつも進めることができるわけですけれども。でも、何よりもこの場で大事なのは、日露首脳会談ですね。プーチン大統領と安倍総理というのは、安倍さんが第1次政権で総理だったときから含めると20回以上ですよね。そういう意味では、何度も会っている首脳同士ですが、このところの日本に対するロシアの動きというのはあまりよろしくないですね。

飯田)宗谷岬を20数隻もの軍艦が通ったり。

難しい状況にある現在の日露関係

有本)ロシアの哨戒機が日本を周回飛行するということもありました。軍事的な挑発と受け取らざるを得ないような動きが激しいですよね。この辺りを日本側はどのように正していくのか。それと、今回どのくらいその話について詰めるかはわかりませんが、北方領土の問題です。2016年にプーチン大統領が来日されて、そこでなんとなく気運は盛り上がりましたが、結局あのときも0回答だった。ビザ無し交流だとか、そういうことは進めているけれど、実際は全然目立った進展はありません。安倍さんとしては、総裁選の最中に外遊するわけですから、外遊して自分の姿を見せるだけでなく、今後につなげるようなキーワードを持ち帰りたいということはあるでしょうけれど、日露関係全体の動きとしては、いい方向に行っているとは言い難いと思いますね。

飯田)プーチンさんはしばらく大統領をされるでしょうし、ある意味力の強い政権の内にやらないと歯が立たない、ということになるわけですね。

有本)そういうことです。先ほど申し上げた2016年以降、目立った動きが無いばかりか、軍事的に向こうはどんどんサラミスライスでいろいろやってきています。日本側は、それに対して対応する術を持っていないという状況が続いているわけですね。安倍・プーチン間、つまり首脳間の関係、接触だけは頻繁にあるけれど、北方領土問題に関しては、日本が望むような形で前に進むのかと言うと疑問だなと思わざるを得ない。どちらに帰属するという問題ではないと。経済発展させることによってロシア国内での世論、ムードを変えていって、日本への返還をする方向に結び付けるんだと、こういう言い方をする人もいますが、私は逆だと思います。日本側が投資をして、技術も持ち込んで北方領土に経済発展が見られれば、尚更返って来ないという可能性の方が高いのではと思うわけです。

飯田)確かに向こうからしたら、そんなおいしい土地を返すか、ということになってしまいますよね。

有本)餌をぶら下げながら、どれだけ交渉できるかということになると思います。だから今回の東方経済フォーラムでは、私は日露関係だけに話を集約してもいいのではないかと思っています。日中は、いずれにしても安倍総理は中国を訪問しますから、そのための前哨戦、ちょっと話をする程度のことでしょう。

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