『ビフテキ』は当初、焼き具合が生々しく不人気だった
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『ステーキ(steak)』という言葉の語源は中世ヨーロッパ時代、北欧で使われていた言葉で、“串に刺して焼いた肉”という意味の『steik(ステイク)』だと考えられています。
その遥か昔から“肉を串に刺して焼く”という料理法はありましたが、『steik』という言葉が登場した頃、北欧では主に鯨肉を串に刺して焼いて食べていたそうです。
この“肉を串に刺して焼く”という料理法がイギリスに伝わって鯨ではなく、牛肉の切り身を焼くスタイルに変化して『ステーキ』と呼ばれるようになったそうです。
日本で牛肉が食べられるようになったのは、明治時代になってからです。
特に関東では、牛肉を甘辛いタレで煮込んだ『牛鍋』、関西では『すきやき』が人気でした。
当時、洋食のレストランには『ビフテキ』の名前でビーフステーキがありましたが、牛鍋やすきやきと比べて肉のボリュームが凄かったことと、レアの状態の焼き上がりが生々しくて、なかなか受け入れられなかったそうです。
それでも時代とともに、少しずつステーキが受け入れられるようになって、例えば1907年(明治40年)の夏目漱石さんの小説『野分(のわき)』には『ビフテキ』という言葉が登場しています。
『公園の真ん中にある西洋料理屋』でランチを頂くシーンに『ビステキ』が出て来ますが、この店は東京・日比谷公園の洋食レストラン『松本楼(まつもとろう)』がモデルだそうです。
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