ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月15日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。憲法審査会の見送りと今後の動きについて解説した。
衆院憲法審査会~本日15日の開催が見送りに
11月15日に開催される予定だった衆院憲法審査会が見送りとなった。
また自民党の下村博文憲法改正推進本部長は、衆議院憲法審査会の幹事への就任を辞退する意向を固めている。
飯田)下村博文さんの発言から、ストップしてしまいましたね。
鈴木)下村さんとは長く取材をさせてもらっています。あまりムキになって、キツいことをガンガン言うタイプの人ではなく、柔らかい人です。
私が思うのは、安倍さんの側近でもあるし、安倍政権は最後の3年間になるわけです。だから、まさに安倍さんがやりたかった憲法改正と北方領土問題と、北朝鮮拉致問題。これら3つを安倍さんのある種ライフワークとして、安倍さんに近い人も「どうにか最後の任期に入ったから、やるぞ!」という強い思いがあると思います。そうなると、ちょっと走りすぎたり、言葉が先行してしまったり。その流れで、今回の発言は出て来たのでしょう。
逆に言えば話を具体的に前進させるために、下村さんを前へ出して「包容力を持ってやりましょう」みたいな感じで行くのだと思っていたのですが、ちょっとキツく言い過ぎてしまった。すぐに幹事を降りていますよね。その辺で、多分「言い過ぎたかな」という部分があったのだと思います。ただ、これで足踏みして、審査会も含めて前に進めなくなっているのは間違いないですね。
自民党が憲法改正案を臨時国会で提出するのは難しくなった
飯田)総理は「自民党案については臨時国会で出す」と言っていましたが、難しくなりそうですか?
鈴木)これは与党内で、「まず自民党が案を出す」というまさに手順のところで、上手く話し合いをする必要があるのですが、その手前で引っかかっています。もしかしたらスケジュールに影響が出るかもしれませんね。憲法改正は世論調査を見ても国民の優先順位は5番目くらいですから、そこを強引にやりすぎると、逆に安倍さんのやりたいこと、つまり『安倍色』が強引すぎてマイナスに映るかもしれません。難しい駆け引きが、まだ続くと思います。
飯田)そこに、参院選が念頭にある。
鈴木)そう。ズルズル行ってしまうとね。ただ、逆に言うと「安倍さんは一気に勝負をかけるために、衆参W選挙をする」という話も、消えませんから。駆け引きがまだ続きます。
飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。