講談師・神田松之丞「講談ってどんなものか知ってますか?」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、講談師の神田松之丞が出演。講談とは何かについて語った。
黒木)今週のゲストは講談師の神田松之丞さんです。
私、講談を知らないです。何となくのイメージは、女の人が“パパンペンペン”みたいな。そういうイメージがあるのですが、それは合っていますか?
神田)ほぼ合っていますね。
黒木)ほぼ合っているのですか?
神田)逆に黒木さんはどういう場面で講談に触れる機会がありましたか? “パパンペンペン”はどの印象から?
黒木)テレビでしょう。あとは、そういう人が町に来ていたような気がする。
神田)町に来ていた? 黒木さんが幼い頃に?
黒木)小さいときに、田舎なので町に紙芝居屋さんとかが来ていました。それから“ピーヒャラ”の人たちや、“ペペンパンパン”の人たちも。
神田)全部擬音じゃないですか(笑)。紙芝居以外は、誰が来ていたのですか?
黒木)女の人が立っていました。
神田)講談も、辻講釈というものがあって立ってやっているときもあるので、ひょっとしたらそういうことかもしれない。そういう印象なのですね。
黒木)松之丞さんは、現在二ツ目でいらして、来年の2月に真打ちということで。おめでとうございます。
神田)ありがとうございます。黒木さん、真打ちってどんな印象ですか?
黒木)いちばん偉い人。
神田)おっしゃる通り。身が引き締まる思いです。いろいろな考え方がありまして、長い生涯やるものなので、そこがスタートラインという人もいますし、そこで自分のなかの集大成を出せるという人もいます。考え方はそれぞれですが、私はスタートラインかなという感じですね。だから早くスタートラインに立ちたいなと。二ツ目は武者修行期間なのですが、もうそれでやれることはやったかなと思います。
黒木)真摯な姿勢は、みんなから愛されるキャラクターでいらっしゃるのでしょうね。
神田)その時期は謙虚にしていようという気持ちもあるかもしれないですけれど。
黒木)講談とは何か、私を含めて、御存じない方のために教えていただけますか?
神田)歴史上の人物や、「こういった事件がありました」というようなことを、お客様に分かりやすくお伝えするストーリーテラーみたいな感じですかね。
黒木)ノンフィクションということですか?
神田)かなり脚色しているので、厳密にノンフィクションではないのですが、一応ノンフィクションという形です。エンターテインメント性もあります。
神田松之丞(かんだ・まつのじょう)/ 講談師■1983年・東京都豊島区出身。35歳。
■日本講談協会、落語芸術協会に所属。
■2007年、3代目神田松鯉(かんだ・しょうり)に入門。
■2012年、二ツ目昇進。
■2015年、「読売杯争奪 激突!二ツ目バトル」で優勝。
■2016年、「今夜も落語漬け」3分漫談、「真冬の話術」で優勝。
■2017年、「平成28年度花形演芸大賞」銀賞受賞。
■2020年2月に真打ちへ昇進することが決定。
■連続物と言われる「寛永宮本武蔵伝」全17席、「慶安太平記」全19席、「村井長庵」全12席、「天保水滸伝」全7席、「天明白狼伝」全10席、「畦倉重四郎」全19席、また一席物と言われる数々の読み物を異例の早さで継承。
■持ちネタは入門11年で140を超え、独演会のチケットは即日完売。 メディアを席巻し、講談普及の先頭に立つ活躍をしている。
■いまや勢いある高座が世代を超えて圧倒的な支持を受け、「講談界の風雲児」、「チケットのもっとも取れない講談師」とも言われている。
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