竹中直人が解説~日本古来から伝わる“ナンバ走り”の難しさ
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、俳優の竹中直人が出演。公開中の映画『サムライマラソン』での“ナンバ走り”について解説した。
黒木)今週のゲストは俳優の竹中直人さんです。公開中の映画『サムライマラソン』に出演されていますが、その日本史上初だったと言われているマラソン。それが江戸時代だったということが映画のテーマなのですが、お話はどんなものなのですか?
竹中)幕府がもう弱くなっていて、気合を入れるためにやったのですね。
黒木)「安政遠足」というものが、マラソンのはじめだろうということなのですが、1位になった人には希望を叶えるということです。
竹中)侍たちの魂をもう1度磨き上げるという…。
黒木)…ということでこの大会を開催したのですが、実はここにとてつもない事件が起こって、佐藤健さんが活躍するわけですね。
竹中)とてつもない立ち回りが待っていますよ。小松菜奈ちゃんも刀を持ってチャンバラやっていますからね。
黒木)男性のふりをして、このマラソンに加わるのですよね。それで、竹中さんはナンバ走りで。
竹中)もう、初老の男ですよ。
黒木)でも、ナンバ走りで、ということは、監督はどのようにおっしゃったのですか?
竹中)ナンバ走りというものは、左足、左手、右手、右足と同時に出しながら「ホッ、ホッ、ホッ」と走るのですけれどね(笑)。
黒木)二人三脚みたいな感じですね。
竹中)それに対して最初のうちは監督もこだわりがあったようで、東宝のリハーサル室で練習しているときも、じっと見つめてはいたのですが、現場に行けばそんなもの関係なくなってしまいますからね。僕もみんなも最初のうちは両手両足を同時に出しながら「ホッ、ホッ、ホッ、ホッ」とやっていたのですが、延々、足場の悪い山道を走るシーンを撮っているので、もう関係なくなってしまうのですよ。
刀を差していますから、手はそれほど動かせないのです。だから最終的には胸元に手を当てて走るような感じになりました。
黒木)どんな感じなのですか?
竹中)実際にやってみますが、「ホッ、ホッ、ホッ、ホッ」…と、こういう練習をしたのです(実際に走って)。
黒木)本当に右手右足、左手左足、同時に出すのですね。ありがとうございました。やはり「ホッ!」と言うのがミソですね。「ホッ!」と言うことによって体を両方出すことができるのですね。
竹中)呼吸法にもなって、走るリズムをとる感じです。疲れがちょっと違うのですよね。
黒木)走りを見るだけでも楽しいですが、物語も大変ユニークで「えっ?」という展開になって行くのですよね?
竹中)隠密もいますからね。ただのマラソンだと思っていたら、そこに戦(いくさ)が待っていますから。
黒木)キャッチが「行きはマラソン、帰りは戦(いくさ)」になっていますからね。
竹中)それをイギリス人の監督であるバーナード・ローズさんが撮っていますから、いままでの時代劇とはまったく印象が違います。
黒木)そうですね、外国の方が撮られる日本の時代物ですので、日本人が撮ったものとは違うものになりますよね。
竹中)全然違う世界ですね。
竹中直人/俳優■1956年・神奈川県横浜市出身。
■多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科在学中に、映像演出研究会に所属。
8ミリ映画の制作に没頭し、監督から出演まで広く活躍。
■1978年、大学在学中ながら劇団 「青年座」 に入団。
演劇活動を続けながら、1977年、『ぎんざNOW!』の「素人コメディアン道場」で
第18代チャンピオンに輝くと数々のバラエティ番組に出演。
NHK大河ドラマ「秀吉」では主演を務め、高視聴率を記録した。
■コメディアン・俳優として活躍する一方、1991年には「無能の人」で映画監督デビュー。
映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍され、あふれる才能を発揮されている。
■2019年2月22日(金)には出演作『サムライマラソン』が公開予定。
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