青山の庭として存在する複合施設“スパイラル”

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、複合文化施設「スパイラル」館長・小林裕幸が出演。その所在地である青山とスパイラルの関係性について語った。

青山の庭として存在する複合施設“スパイラル”
黒木)今週のゲストは東京・青山にある複合文化施設「スパイラル」の館長、小林裕幸さんです。
東京の青山で30年以上アートの文化を発信して来た「スパイラル」ですけれども、小林さんにとって青山は特別な場所なのでしょうか?

小林)いまは余計にそう思います。30年前に青山を訪れたときよりも、もっとそれを感じますね。

黒木)最初に「スパイラル」をご覧になったとき、「外観は様々な図形を組み合わせたコラージュのようで建築そのものがアート作品、この『スパイラル』のロゴに対してもアートだと感じられた」というお話を読みました。この建物もそのようにして作られたのですか?

小林)槇文彦先生に設計していただきました。ご自身が作品として捉えて「スパイラル」を設計されたのだと思います。ワコール創業の塚本が依頼したのですが、「自分の思いを反映させてください」というオーダーの仕方で設計を依頼していますので、作品としての思いがこの建物にはこもっているような気がしています。ですから、僕たちは建物そのものも大切に扱っています。
「スパイラル」のいちばんの特徴は、ストリートに面していてそこにギャラリーがあることだと思いますので、我々のやっていることができるだけ街に出て行くような、それが東京全体、日本全体にというようにアートが広がる活動をしたいと思っています。それは物理的なものもありますが、勤務中、マインドの部分でも思うところです。もともと生活とアートの融合をテーマにして来ましたが、それも広がって行ったら良いなと思います。

黒木)そういった考え方そのものがおしゃれです。青山通りに建って、皆さんに愛されて30年以上が過ぎたのだと思いますが、理由をどういう風に考えていますか?

小林)愛していただけているのなら非常に嬉しいですが、意識しているのは強制しないということです。何かを押し付けないということですかね。当初はアートを発信する場所としての目的がはっきりとしていたのですが、目的なくふらっと入って頂いて……。黒木さんはよくご存知ですが、1階から2階へ上がるところは椅子が置いてあって、青山通りを見ながら休んで頂けるような場所があります。そんな環境が整えられたら良いなと思うので、もし愛して頂けているとしたらそういったところだと思います。

黒木)なかなかふらっと入って座る空間なんて、都会にはそうないじゃないですか。それが人の癒しになって行くのは素晴らしいですね。

小林)そうあって欲しいですね。「スパイラル」の1階にギャラリーがあって、「スパイラルギャラリー」という名称ではなく空間全体を「スパイラルガーデン」と呼んでいます。都会のなかの庭のような感覚で使っていただきたいという思いがあります。

青山の庭として存在する複合施設“スパイラル”
小林裕幸/ 複合文化施設「スパイラル」館長

■1959年生まれ。
■早稲田大学卒業後、セゾングループの飲食関連企業を経て、1989年、東京・青山「スパイラル」のプロデュース事業部プロデューサーに就任。
■館内のアート・ファッション・舞台・映画・音楽など多岐にわたるジャンルのプロデュースに携わり、外部では施設コンサルティングやアートプロジェクトも手掛けている。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
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毎週月曜〜金曜 6:41 - 6:47

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毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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