議員移籍で混乱する現場~参院選に向け統一候補の擁立はどうなるか
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月7日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。藤田参議院議員が国民民主党から立憲民主党へ移籍することを受け、参議院の野党第一会派と議員の移籍について解説した。
参議院野党第一会派は立憲民主党に
国民民主党は昨日、立憲民主党への移籍を希望し離党届を出していた藤田幸久参議院議員を正式に除籍処分にした。立憲民主党が藤田議員の入党を認めれば、参議院の野党第一会派へと変わる見通し。
飯田)参院の野党第一会派争いは、向こうへ行ったりこっちへ来たりといろいろ繰り返していますね。
鈴木)確かに衆院参院で野党のどこの数が最も多いかは、国会運営でいちばんの野党の窓口になるわけですから、自民党と丁々発止をやったり、メディアも野党の第一党は注目しますからね。いろいろな意味で大事なのは大事です。でも、28と27でそれがまた入れ替わって第一、第一って、いまはそうではないでしょう。どちらに鞍替えしても良いのだけれど、夏の参議院選挙で統一候補を目指すのであれば、どちらでも良いのですよ。どちらからも推せる候補にしなければいけない。そういうこともひっくるめての移籍かということがポイントになるわけです。
今回は藤田さんが国民から立憲へ移るということだけれど、ここ数日の動きでは藤田さんを統一候補にしないで立憲から誰かを立てるのではないか、藤田さんは衆議院へ回るのではないかと報じられたりしているのですね。僕もそれを国民民主党の幹部に確認したら「聞いてない」と。立憲の事務方に聞いても「聞いてない」と言われました。藤田さんを参議院の統一候補としてどうするのかがセットでないと、実に無駄な時間を使っていることになるのですね。
飯田)お互いに疑心暗鬼になってしまったりするのですか?
鈴木)実際にこれを考えている人は、よく言われるのが高等戦術で、実は揉めているけれどこれは駆け引きで、結局最後は1つにまとまることをトップは考えているのでしょう、と言う人はいるのだけれど、こういうことが目の前で繰り返されると疑心暗鬼になるのは現場なのですよ。いま全国で統一選に入って来ているけれど、参議院に向けて動いている支援者だとか、組織はどんどん不安になって選挙運動に影響が出て来る。いま統一選では国民と立憲の候補が一緒にやろうとなっているけれど、こういうものが無駄になるとか。
どちらの人数が多いとか第一会派ということでなく、参議院の選挙候補としてどうセットで動きがあるのかということを、両野党の幹部はしっかり示さないといけないと思います。
統一候補への障害
飯田)藤田議員は改選数が2の茨城選挙区です。改選1議席のところだったら統一候補を立てやすいけれど、複数区はなかなか難しい話があります。
鈴木)まだ話がついていませんからね。小沢一郎さんはゴールデンウィーク明けには何とか、と言っていますが、こういうものを見ていると不安になりますよね。特に現場で選挙をやっている人間は不安ですよね。
飯田)結局立憲と国民でやっていて、さらにそこへ共産党が絡んで来るとなると、話し合いが難しくなるのではと思ってしまいます。
鈴木)まずは立憲と国民が話し合って、次が共産党でしょう。ここが行かなきゃ共産党だって動けません。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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