ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月10日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。無所属の会から9人が立憲民主党会派へ加入したことについて解説した。
無所属の会、岡田克也代表ら9人が立憲民主党会派加入へ
衆院会派「無所属の会」は8日、立憲民主党の会派入りをめぐって国会内で総会を開き、岡田克也代表と田嶋要、金子恵美の3人が新たに立憲民主党会派に参加することを決めた。無所属の会から立憲民主党会派に加入するメンバーは、既に入会が決定している6人と合わせて9人となる。なお、野田佳彦前総理ら4人は参加しない意向。
飯田)これも選挙を睨んで、という話になるのでしょうか。
鈴木)良い悪いは別としても、野党が1つになって行かないと巨大な自公に対抗していけないということで、とにかく選挙の前にできる限り大きな塊になった方が良いだろうということでしょう。流れとしては悪くないです。1つ注目していたのは、野田佳彦さんがどうするのかなと。もし仮にこの人が立憲に入るようなことになれば、これは大きく動くかなと思っていたけれど、今回入っていませんよね。大きな塊になっているとは思うけれど、まだちょっともたもた感が野党のなかには見える気がしました。
近い人を取り込めるのは簡単な話なので、いちばん遠くにいる人をどう取り込むかが鍵です。その辺のインパクトはまだ感じません。
飯田)野田さんが入らないというのは、いま枝野さんは小沢さんとかとも気脈を通じつつやろうとしているところで、ある意味民主党政権時代に小沢さんを追い出した張本人の野田さんは入れられなかったのかな、と思いました。
鈴木)みんなリアリストなところがあるから、考え方が違っても現実的にプラスになるなら一緒になることも考えるでしょうが、野田さんというと消費税ですよね。三党合意で流れを作ったというこだわりが相当あると思うのです。いまの立憲を含めた野党は、消費税に対しては基本的に反対の姿勢です。消費税も議論していくと、三党合意の意味とか社会保障に使うとかの摺り合わせができて行くのですが、この辺がきっかけになってやれないというのもあるでしょう。ただ、みんなリアリストだから、こっち方が良いとなれば一緒になります。
枝野さんは原理主義的なところもあって、ただの数合わせはダメだというところにこだわって言っていますよね。枝野さんもリアリストだけれど、そういう部分も出しています。その意味でも野田さんが一緒になれば、リアリストたちが流れて行くことが予想されますが、ここで踏みとどまっているところを見ると、この先上手く行くのかなと思わざるを得ないですね。
統一地方選の前の各県の知事選挙選~自民党のなかで割れる候補者
飯田)野党共闘の大きな試金石として今年の参院選がありますが、その前に統一地方選があって、さらにその前に各地の首長選挙があります。
鈴木)今年の選挙はいっぱいありますが、知事選挙が大波乱なのですよ。統一選の前にある山梨の知事選挙が保守のなかで割れているところがあって、二階さん絡みでこの分裂劇を見る人もいるけれど、実は7月の群馬県知事選挙、これは山本一太さんと現職の知事です。これはもともと自民党が推していた人ですから、これも自民分裂です。それから福岡県知事選挙。これは麻生さん対反麻生連合なんて言われているけれど、ここも現職をどうするかということで、自民党のなかで分かれています。
安倍一強がずっと続いて来たでしょう。そういうなかで与野党対決というのもここのところなくなって来ています。そうすると、今度は与党のなかでお家騒動みたいなことになって行くではないですか。そんな傾向が今年は多いかなと思います。内紛になって行きますから、そういう意味でも自民党にとって緊張しなければならない選挙が多いと思いますよ。
飯田)山梨の政界の関係者で野党系の人に聞いたのですが、応援演説で「与野党の対決なんです」と言ったら、「そういうことは言ってくれるな」って野党系の人に言われて、「ここは与党同士の潰し合いを待ってから選挙としてやった方が良いんだよ」と。
鈴木)自民党は野党と戦うなら1つにならざるを得ないけれど、自民党のなかのお家騒動はひびが入って後に残りますから、注意しなければいけません。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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