露朝首脳会談~不調に終われば北朝鮮が頼れるのは日本だけ
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(4月24日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。金正恩委員長とプーチン大統領の会談について解説した。
金正恩委員長、プーチン大統領と初めての会談へ
北朝鮮の金正恩委員長は4月24日にもロシアのウラジオストクを列車で訪問し、明日25日にロシアのプーチン大統領と初めての首脳会談に臨む。首脳会談では北朝鮮の非核化の問題や経済協力などについて話し合われるとみられている。
飯田)プーチン大統領のところに行くというのは米、中ともになかなか難しいというところからですか?
高橋)そうですね。だからプーチン大統領のところに行って、プーチン大統領も「俺の出番か」という展開ですよね。ウラジオストクと平壌は700キロです。東京から広島くらいです。新幹線がないから列車で行くと時間がかかるでしょうね。
飯田)そうですね。
金正恩氏はなぜ列車で行くのか
高橋)半日以上かかると思います。なぜ飛行機ではないのでしょうか。飛行機でも簡単に飛べますよね。他の同行団の人は飛行機で行っていますから。
飯田)飛行機を使うと心配があるのでしょうか。
高橋)列車も心配ですよね。
飯田)行程がわかっていますよね。
高橋)行程がわかっているなら飛行機の方が安全ですよね。列車だと途中で何かを仕掛けられる可能性があります。700キロすべてガードするのは難しいです。暗殺など北朝鮮に対する反抗をほのめかすグループもいるではないですか。
飯田)自由朝鮮。
高橋)そういう人たちはどうするのかなとかね。日程を明らかにして列車というのは、安全を確保するときにどうするのでしょうか。
飯田)逆に言うと、それだけ自信があるということでしょうか。
高橋)そこはロシアがきちんとやってくれるということでしょうね。20メートルおきに兵士を配置するとか、そんな感じになるのですかね。すごいですよ、700キロだから。広島まで100メートル間隔に配置したら、すごいでしょう。
飯田)そういうことのできる国でもあると。
高橋)そうでしょうね。できるから列車で安心して行くことができるのでしょう。これで逆に飛行機で行ったら、信用していないというメッセージにもなるのかなと少し思いましたけれどね。これはプーチン大統領に委ねている感じがします。
ロシアとの会談が不調に終われば、北朝鮮が頼れるのは日本だけ
飯田)ハノイで米朝首脳会談があって、これが決裂に終わったと言われています。それもあって米中間、3回目を目指していると言いながら、これは難しいですか?
高橋)難しいですよね。ハードルが高いと決まってしまいましたから。このまま放っておけば、北朝鮮の方が経済制裁でどんどんジリ貧になるというパターンです。それを打開したいから金正恩委員長はいろいろ動いているということです。アメリカの方は経済制裁が効いているのだなと思って見ているだけです。闇ルートでロシアが支持しないかずっと見ていると思いますよ。支持するとしたら国連制裁の話になって、もっと締め上げるのではないですか。そうなって来ると、実は6ヵ国協議のなかでまだ来ていないのは日本だけです。この次は日本しかないのです。
飯田)もう頼る相手は日本しかいないと。
高橋)だからこれで上手く行かないと日本に来るのですよ。
飯田)これは、それこそブッシュ・ジュニア政権のときに。
高橋)そっくりですよ。ブッシュ・ジュニア政権のときも締め上げて、悪の枢軸などと言ってビビって日本に泣きついて来たのが実態ですけれどね。安倍総理はプーチン大統領の後ろから足を引っ張って動けないようにしておくと、金正恩委員長は日本に助けを求めるかもしれないです。これでプーチン大統領が何かをやってあげてしまうと、そこで落ち着いてしまう。そうなったら、日本は中国に大変だぞと言ってあげればいいかもしれない。
飯田)虚々実々の駆け引き。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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