育児疲れを癒し、子育てを手伝う愛犬3頭との日々が宝物

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【ペットと一緒に vol.144】by 臼井京音

以前「4度の流産の傷を癒してくれた、3頭の犬のチカラ」で紹介したかおるさんは、昨夏に赤ちゃんを出産しました。今回は続編として、かおるさんの赤ちゃんと3頭の愛犬たちのストーリーをお届けします。


3頭それぞれの赤ちゃんとの関係性

2018年の夏、かおるさんは不育症を乗り越えて40代にして念願の長子を出産しました。
「赤ちゃんには、すでにお兄ちゃんとお姉ちゃんがいます。ノーリッチ・テリアの9歳のマサル、同じく5歳のメル、ノーフォーク・テリアの7歳のミノルです」とのこと。

生まれて間もなくの赤ちゃんと愛犬たち

赤ちゃんと3頭のテリアたちがうまく暮らせるか、少し心配だったと言います。「でも、すんなりと犬たちは赤ちゃんのなっちゃんを受け入れてくれました」と、かおるさん。犬たちは三者三様で、赤ちゃんと接するにもそれぞれの個性がよく出ているとか。

「長男のマサルは、教育係といったところかな。なっちゃんがハイハイをしながら進んで行くと、先回りをして見張っていてくれたり、なっちゃんが手を振り回したりすると“ウーッ”と諭すような声を出して、なっちゃんにお腹を出させる降参ポーズを教えようとしたり(笑)」。

「降参ポーズはこうだぞ!」byマサルくん

メルちゃんは、ハイハイで赤ちゃんが迫って来ると逃げているそうです。
「いつもお兄ちゃんたちを頼ってばかりの、メルらしい反応ですね。予測がつかない赤ちゃんの動きに戸惑っているところもあるかもしれません」。

いっぽう、ミノルくんは赤ちゃんに何をされても平然としているとのこと。
「ミノルはソファでくつろぐのが好きなんですが、なっちゃんがソファにいるミノルにつかまって立とうとするんですよ。手足をつかまれたり、体を引っ張られたりしても、ミノルはじっとしています。ガマンしているのかな? 面倒見がいいお兄ちゃんです」と、かおるさんは語ります。

ソファの上のミノルくんにアイコンタクト


育児のつらさを愛犬が癒してくれる

かおるさんは出産後、赤ちゃんの夜泣きで目が冴えて不眠気味になったと言います。
「そんなとき、メルがゴソゴソと私の枕まで近づいて来て、ゴォォ~ン、ゴォォ~ンといびきをかきながら熟睡するんです。フワフワな感触とともに寄り添って眠るメルのいびきを聞くと、なんだか精神的な緊張がほどけました。犬の力はすごい」。

メルちゃんと赤ちゃん

いまのかおるさんにとって、夫に赤ちゃんを見ていてもらい、早朝に3頭の愛犬と散歩する時間が最高の気晴らしだそうです。

「犬たちと私だけの時間を存分に堪能するんです。育児から解放されて、テイクアウトしたコーヒーを公園のベンチでゆっくり味わうとしあわせな心地になりますね。何というか、犬を連れて行くのではなく、犬が私を気分転換に外の世界へ連れて行ってくれているという感覚ですかね」。

かおるさんと3頭とのかけがえのないひととき

夕方の散歩は、赤ちゃんが生後5ヵ月頃までは抱っこひもで、それ以降はベビーカーに乗せて行っています。愛犬たちはベビーカーの左右にうまく位置取りをして、スムーズに並走していると言います。

いまはおんぶスタイルで散歩をすることも


犬と赤ちゃんのこれからは……

赤ちゃんの離乳食が始まってから、かおるさんは鍋を2つ並べて野菜を茹でているとか。
「葉先の柔らかいところは、なっちゃん用。芯などの硬いところは愛犬用。こうして、みんなにごはんを作れる日が来るなんて、度重なる流産で落ち込んでいた頃の私には想像ができませんでした」。

「ミノルのマネをするのがなっちゃんのマイブームみたいです」(かおるさん)

マサルくんとミノルくんとメルちゃんを、初めて目が見えた日から見続けている赤ちゃん。
「なっちゃんにとって、きっと犬たちは景色の一部。自分の世界に、最初から当たり前に存在しているものだと思っているみたい。だから、犬たちが外の物音に警戒してワンワン吠えても、まったく動じていません」と、かおるさんは語ります。

生まれたときから犬がそばにいました

そんな赤ちゃんは最近、散歩から帰って来て足を拭かれる犬たちを見てゲラゲラ笑ったりするようになったそうです。子供と犬たちの関係がどんな風になって行くのか楽しみだと語るかおるさんは、「私はいつも、犬たちに支えられ励まされているような気がします。いろんな意味で、犬がそばにいてくれて本当に良かったですね」とも、微笑みます。

ママのもとにみんな集合!

「犬たちは、これからは娘のために犬生を生きてくれるんだと思います。そんな愛犬を、これまで以上に大事にしてあげたいな」と言いながらソファに腰を下ろしたかおるさんのもとに、愛犬と赤ちゃんがうれしそうな顔で集まっていました。

育児を手伝うマサルくん

連載情報

ペットと一緒に

ペットにまつわる様々な雑学やエピソードを紹介していきます!

著者:臼井京音
ドッグライターとして20年以上、日本や世界の犬事情を取材。小学生時代からの愛読誌『愛犬の友』をはじめ、新聞、週刊誌、書籍、ペット専門誌、Web媒体等で執筆活動を行う。30歳を過ぎてオーストラリアで犬の行動カウンセリングを学び、2007~2017年まで東京都中央区で「犬の幼稚園Urban Paws」も運営。主な著書は『室内犬の気持ちがわかる本』、タイの小島の犬のモノクロ写真集『うみいぬ』。かつてはヨークシャー・テリア、現在はノーリッチ・テリア2頭と暮らす。東京都中央区の動物との共生推進員。

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