辛坊治郎「再生可能エネルギーの固定価格買取制度の価格推移とその理由」

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月13日放送)にキャスターの辛坊治郎が出演。経済産業省が終了を検討している再生可能エネルギーの固定価格買取制度について解説した。

辛坊治郎「再生可能エネルギーの固定価格買取制度の価格推移とその理由」

固定価格買取制度

太陽光発電など再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の終了を、経済産業省が検討していることが6月12日に分かった。固定価格買取制度は作られた電気の量を一定価格で電力会社が買い、その費用を電気料金に上乗せする仕組み。再生エネルギーの拡大と消費者の負担を減らせる新制度を作る方向で議論を進め、2020年度の法改正を目指す。

飯田)太陽光の買取価格が高すぎるということが言われていた。そういう部分もあるのですかね?

辛坊)もともと、再生エネルギー潰しで始まった制度だと思います。

飯田)最初は潰しだったはず。

辛坊)なぜかと言うと、「再生エネルギーが増えれば増える程、あなたたちの電気代が上がるでしょう。再生エネルギーなんてコストがかかるばかりで、こんなものはダメだから原発をやりましょうよ」と言うために始めた制度なのです。
自然エネルギーは高いなどと言う人がそういう制度にしてしまったので、太陽光発電の原価は実質タダです。

飯田)お日様はね。

辛坊)太陽光発電で計算するとき、どこに設置するかで地価などに換算すると、1キロワット当たりは確かにかなりの値段になる。パワーコンディショナーという交流と直流を変換する装置は寿命があり、10年に1度くらい変えないといけないのでお金がかかりますが、太陽光パネル自体はずっと使えるので、発電を始めてしまうとランニングコストはタダで済むわけです。太陽光発電は安くあがるのに、このFITが始まったときに“1キロワット当たり48円”という、とてつもない値段で買い取ったのですよ。あり得ないだろうと。私はそれ以前から太陽光をやっていて、最初は電気代を買う値段と売る値段がイコールで、大体1キロワット20円でした。売っても買っても同じくらいというフェアなトレードだったのですが、FITが始まった途端、それまで20円くらいで買い取ってくれていたものが、10年限定ですが1キロワット当たり48円になったのです。この10年間、うちはその分儲かった。

飯田)儲かったのですね(笑)。

辛坊)でもそれが全部、他の家の電気代に上乗せされて、どんどん電気代が上がって行った。こちらはそんなことは頼んでいないのです。酷い話で、私の家はいちばん最初だったので今年で切れるのですが、キロワット当たりいくらに戻ると思う?

飯田)20円くらいですか?

辛坊)8円だよ。

飯田)8円まで落ちるのですね。

辛坊)これが酷い。つまり、こんな余計な制度が導入されていなかったら、ずっと20円で何十年と行けていたものを、10年だけ48円とドッカーンと上がって、世の中全体の自然エネルギーに対する恨みを掻き立てた挙句、私の家はこの先8円ですよ。

飯田)そうなっちゃうのですね。

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