習近平主席を国賓扱いすべきではない~これだけの理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月29日放送)にジャーナリストの有本香が出演。中国共産党の4中総会が開催されたニュースについて解説した。

中国共産党の4中総会開幕

中国共産党は主要政策を決める重要な会議「4中総会」を、28日から北京で4日間の日程でスタートさせた。

飯田)第19期中央委員会第4回総会(4中総会)ということで、今回はいろいろ変わるかもしれないと報道されています。

有本)世代交代的なことも言われていますよね。いわゆるチャイナ・セブンと呼ばれていた最高指導部の、政治局常務委員を2人ほど増やすということで、前から言われていた次世代の人たちの名前が出ています。ただ、習近平指導部がいちばん頭を悩ませているのは、アメリカとの問題ですよね。

飯田)もはや貿易摩擦だけではなくなって来ている。

有本)アメリカ側は手を緩めるような気配が見えず、ペンス副大統領の演説を聞いていると、日本もしっかりしろということだろうと思いますよね。

飯田)何をすり寄っているのだと。

習近平主席を国賓扱いすべきではない~これだけの理由

演説するマイク・ペンス米副大統領(アメリカ・ワシントン)=2019年10月24日 写真提供:時事通信

習近平国家主席を国賓扱いすることは避けるべき

有本)そのなかで日本が、習近平国家主席を来年(2020年)春に国賓としてお招きする。私は招くこと自体を全面否定するつもりはありませんが、国賓扱いすることは避けるべきだと思います。

飯田)そうすると、陛下との会見がある。

有本)会見があり、晩餐会があるというようなセットですから。それは国際社会にも誤ったメッセージを送ることになります。香港の問題や、ウイグル人に対するあまりにも苛烈な人権問題を抱えているなかでは、相当な問題だと思います。

習近平主席を国賓扱いすべきではない~これだけの理由

日中首脳会談 中国の習近平国家主席中国の習近平国家主席(右)と握手する安倍晋三首相=2019年6月27日午後、大阪府大阪市北区 写真提供:産経新聞社

もう中国ビジネスに旨味はない

有本)アメリカが中国に対して、依然として姿勢を緩めない状況をどう見るかですが、アメリカはいまや国内にかつての親中派と言われる人たちはほとんどいません。アメリカ人の正義感や倫理観に、本格的に火をつけたということもあると思いますが、同時に「もう中国ビジネスに旨味はない」と見切ったのだと思います。それよりも国内の富が流れて行ってしまうことの方が深刻だと、党派を問わずみんなが気づいたということだと思います。このことに日本は理解が足りていないのです。

飯田)同じことが日本でも既に起こっているはずなのに、目をつぶる企業経営者が多い。

有本)未だに多いし、日本はまだ新たに中国に出て行っているという向きもあります。「そこはもう違うのではないか」というところを、もっと国内で周知する必要があるのではないでしょうか。

飯田)向こうで稼いだところで、利益だって持ち出せない。

有本)持ち出せないわけですし、この10年で言うならば、10年前といまで何が違うのかと言うと、中国は相当な法律改正をして、「何でもぶんどれる」という状況にしてしまったわけです。いま拘束されている日本人も、10数人いますしね。

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