元プロ卓球選手・四元奈生美~小学生の卓球のレベルは中国よりも上
公開: 更新:
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、元プロ卓球選手でスポーツウェアデザイナーの四元奈生美が出演。日本のジュニア選手の強さについて語った。
黒木)今週のゲストは元プロ卓球選手でスポーツウェアデザイナーの四元奈生美さんです。選手の育成に関しては、どのように考えていらっしゃいますか?
四元)いまのジュニアのレベルは本当に高いです。いまの小学校1~2年生は、中国の小学校1~2年生よりも強いのです。
黒木)日本の方が!
四元)サービス力では、小学校1~2年生のレベルは遥かに中国を超えています。巻き込みサーブという、ボールの右側を擦りながら変化を出すサーブがありますが、私は22歳を超えてから覚えました。そのサーブをうちの息子もやりますし、1~2年生が普通に出します。サービス力1つとっても、昔とはレベルが違う状況になっています。
黒木)あとはメンタルでしょうか。
四元)そうですね。いまの小学生たちは「オリンピックで金メダル」とみんなが言います。目標がはっきりしていて、すごいなと感心しています。
黒木)でも、子どもたちが夢を見られるようになったのも、四元さんたちが頑張って来たからではないですか。
四元)少しは貢献できていたら嬉しいのですが、張本くんや伊藤美誠ちゃんなどの若い選手が、大人を倒して全日本チャンピオンを取っているので、何年後かに自分もそうなれるかもしれないということなのです。
黒木)レベルアップして進化しましたよね。
四元)技術もどんどん新しいものが出ています。チキータとか。
黒木)チキータ?
四元)チキータは、チキータバナナというバナナの名前が由来で、バナナのように曲がる曲線を描いて、相手のコースに返すものです。
黒木)ボールの周りを回すように擦って、向こうに押し出しているわけですか。これを1つやるにも難しいですよね。
四元)難しいです。私の時代はなかったので、1回もやったことがありません。でもいまの若い選手はレシーブからチキータ、とにかくレシーブから攻める。チキータ返しとか。「何だ、チキータ返しって!」と思いながら。私もやってみたい!
黒木)中国が世界1位ですが、日本はだいたいどれくらいですか?
四元)女子は中国の次ですね。中国にもかなり接近しています。
黒木)日本男子の選手もすごいではないですか。
四元)そうですね。日本、韓国、ドイツが中国に接近していますね。日本は若い力や意外性です。新しいことをオリンピックの舞台で出せれば、精神的には中国も崩れる可能性はあります。中国は国技なので勝たなければいけない、というプレッシャーが強いと思うのですよね。だから、意外性が重要だと思います。
四元奈生美(よつもと・なおみ)/元プロ卓球選手・ウェアデザイナー
■1978年。東京都立川市出身。
■4歳から卓球を始め、数多くの大会で優勝。
■2001年4月、大学卒業と同時にプロに転向。
■2004年には中国超級リーグに参戦。北京チームに所属。北京チームの超級クラスでは外国人初の所属選手となり、総合優勝に貢献。
■2007年の全日本選手権で「誕生」をイメージしたユニフォームで出場。
■卓球を華やかなイメージにし、メジャーな競技にしたいという思いから、自らのウェアデザインを始める。「革命」「喜怒哀楽」「希望」等、様々なテーマで衣装デザインを手掛け大会に出場、卓球界のジャンヌ・ダルクと呼ばれる。
■2008年に全日本選手権・混合ダブルスで準優勝。
■2009年~2011年までは、自身のスキルアップの為、東京モード学園へ。2010年には、中国・広州で行われた国際卓球連盟主催プロツアー大会にて、自身のファッションショーを開催。
■2011年に結婚・出産後、2013年1月の全日本選手権に出場。
■2014年、自身のブランド「Final Winner」を立ち上げ、卓球ウェアなどのデザイン・プロデュースを手掛けている。
■現在はコメンテーター&スポーツウェアデザイナー、ママプレーヤーとして活動。
ENEOSプレゼンツ あさナビ(11月14日放送分より)
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳