台湾総統選で蔡英文総統が圧勝~逆回転し始めた中国の戦略

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月13日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。台湾総統選で蔡英文総統が再選したニュースについて解説した。

台湾総統選で蔡英文総統が圧勝~逆回転し始めた中国の戦略

台北郊外の新北市で開いた選挙集会で演説する蔡英文総統=2019年12月1日 写真提供:産経新聞社

台湾蔡総統、史上最多得票で再選

台湾で11日に総統選挙が行われ、現職の蔡英文総統が過去最多の800万票を超える票を獲得し再選された。同時に行われた議会にあたる立法委員選挙でも民進党が過半数を維持し、中国の圧力に抵抗する姿勢が支持を集めた結果となる。

飯田)シーレーンの話で、入口が中東なら出口、日本へ向かうところが台湾となります。台湾海峡やバシー海峡が議題に挙がりますよね。中国に対してどうするかということも、台湾の選挙の一環としてあります。

須田)日本の国益に直結する話です。一方で中国の外交戦略、戦術は劣化しているのだなと思います。今回の台湾総統選挙に関して、中国は国民党に勝利してもらいたいというのが基本的なスタンスです。将来の一国二制度に行くためのステップを踏んでおく必要がありました。蔡英文総統が再選することは、中国の国益に反します。そのために中国は何をすべきか、という戦略がここまで劣化しているのかと意外に思いました。香港の抗議デモの混乱を早く消化していれば、蔡英文総統の再選はおぼつかなかったはずです。少なくとも、史上最多の得票を得ての当選という事態にはならなかったと思います。台湾の民意を二分する形にはなっても、まだ一本化はされなかったでしょう。なぜここまで負けたのか。中国はこれまで外交でやって来た「アメとムチ」の、「ムチ」のところばかり強調するというやり方が通用しないことを認識しなければなりません。このままだと、中国の孤立化が進むと思います。

飯田)最初の総統選で李登輝さんが勝ったときも、中国がミサイルを撃って脅したら李登輝さんが大勝しましたが、同じような流れに見えます。

須田)やり方がうまくないなあと思います。

飯田)台湾のことになると冷静さがなくなり、面子が前に出てしまうのですかね?

須田)いずれにしても、中国の戦略が逆回転し始めたのだと思います。

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