サウスカロライナ 民主党米大統領選指名争い~バイデン氏に残された道

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月28日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。サウスカロライナ州に舞台を移す民主党の米大統領選指名争いについて解説した。

2月11日、米サウスカロライナ州の集会で演説するバイデン前副大統領(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

サウスカロライナの結果が3月3日のスーパーチューズデーに大きな影響を与える

アメリカ大統領選挙における民主党の指名候補を決める予備選は、アイオワ州、ニューハンプシャー州、ネバダ州の3州での投票が終わっている。29日からは4番目の南部サウスカロライナ州に舞台を移す。サウスカロライナではこれまでの3州とは大きく異なる点がある。州全体は共和党が強いが、民主党は圧倒的多数が黒人であり、この州の民主党予備選の結果は、どの候補が全米の黒人から支持されているかを示唆するため非常に注目されている。またサウスカロライナ州の結果が、予備選最大の山場と言われる3月3日のスーパーチューズデーに大きな影響を与えるとみられているため、大事な戦いとされている。

22日、米ラスベガスのランチョ高校で民主党党員集会の運営スタッフとして参加者の質問に答える、同校11年生のルー・ボーさん(中央)=2020年2月23日 写真提供:産経新聞社

バイデン氏~圧倒的な勝利でなければならない

宮家)サウスカロライナは南部です。この地域は昔プランテーションもあって、黒人奴隷がいたところですから、人口の割合は全米のなかでもアフリカ系の人たちが多い州の1つです。南部ですから概して保守的な地域なのですけれども、民主党に保守的な白人たちは投票しません。白人は共和党に投票しますから。結局、民主党が予備選をやるときには、有権者の6割近くがアフリカ系になると言われているのです。アフリカ系の人の票を取りやすい候補が、ここで1位になるということが前提です。アイオワ、ニューハンプシャー、ネバダで戦って、結果が出なかったのはジョー・バイデン元副大統領です。彼がいちばんアフリカ系に強いのだと言われています。アイオワやニューハンプシャーには白人が多いし、ネバダの場合はヒスパニックと呼ばれる人たちが多い。これまでバイデンさんは全部負けています。しかも4位、5位、2位ですから、悲惨なほど負けている。だから今度もまた3位や4位ではダメなのです。彼にとっては最後の賭けです。アフリカ系が多いこの州でダントツの1位を獲らないと、3月3日のスーパーチューズデーに勢いがつかない、というのが今アメリカで言われていることです。

支持者達に両手を掲げて応えるサンダース(2015年7月18日)(バーニー・サンダース-Wikipediaより)

サンダース氏になったら民主党はアウト

宮家)では、バイデンさんが楽勝かと言うとそうではない。いろいろな世論調査を見ていると、いまトップを走っているサンダースさんも、アフリカ系の票のうち4分の1くらいは獲っているという話もある。そうなると、バイデンさんが圧倒的勝利という形でもない。あの地域には、日本も同じですけれども、当然地方政治のボスがいるわけです。アフリカ系アメリカ人のコミュニティにもボスのような人がいるのですが、その人が最近「バイデンさんを応援する」と言ったので、勝利は堅いでしょう。問題は、勝つのはわかっているのだから、次のスーパーチューズデーにつながるような圧倒的な勝利、もしくはアフリカ系だけではない他の票も集まって、「バイデンさんもなかなかやるではないか」とならなければ、サンダースさんの優位は続くのではないでしょうか。また、万一バイデンさんがここでも勝てなかったら大変です。

飯田)もうスーパーチューズデーに行けないかも、ということですか?

宮家)行ってもまともに戦えないでしょうね。そうなったらいちばん困るのは民主党の主流派で、サンダースさんが勝ったら目も当てられないとみんな言っています。サンダースさんが絶対勝つと言う人もいないわけではないのだけれど、どちらかというと「サンダースさんになったら民主党はアウトだな」と、裏では思っているのです。

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