『ハルメク』編集長・山岡朝子~人生100年時代のシニアの生き方
公開: 更新:
黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、雑誌『ハルメク』編集長・山岡朝子が出演。現在のシニアの在り方について語った。
黒木)今週のゲストは50代からの女性を対象とした女性誌『ハルメク』の編集長、山岡朝子さんです。『ハルメク』はどちらに注文すると読めるのでしょうか?
山岡)『ハルメク』のお客様センターにお電話いただくと注文できますし、インターネットでも注文できます。
黒木)『ハルメク』で検索すれば定期購読できる。何月からでも1年間ですか?
山岡)1年と3年のものがあります。
黒木)編集長の山岡さんにとって、現代を生きる50代からの女性はどう映りますか?
山岡)若々しくアクティブで、魅力的な方が多いなと思っています。おしゃれで美容に興味があるのは当たり前です。恋愛もするかもしれないし、これから新しいチャレンジをする、アクティブで向上心のある方が多いなという印象です。
黒木)逆に、そうでない方もたくさんいらっしゃると思います。そういう方にはおすすめですか?
山岡)そうですね。もう1つ、60代以降の人を見ていて思うのは、いまは人生100年時代と言われていて、どう生きたらいいのか悩んでいる方がたくさんいます。本を読むことで元気になったり、何かヒントを見つけるきっかけになっていただければいいなと思い、誌面をつくっています。
黒木)50代からの女性は、10代のころから女性誌で育っていますからね。
山岡)それこそ『an an』や『non-no』が創刊されたころに、10代~20代だった方々なのですよね。雑誌を読む習慣はあっても、昔の雑誌は夢のような世界を紹介するものが多くありました。いまはシニア世代の方にお届けするなら、1つは読むと元気になるようなものであり、もう1つは困っているときや弱っているときにヒントになるような、手を添える、背中を支えるような特集を織り交ぜています。
黒木)ざっくり言っただけでも、「片付け」や「発酵食でのお鍋」、健康面では「骨と脳を若返らせて一生自分で歩く新習慣」。1月号だと「言葉の力」「大人の髪のひと工夫」「白髪とどう向き合うか」「掃除は冷蔵庫と玄関だけ」など。頑張り過ぎないで、自分の人生をエンジョイするための生きるヒントになっています。
山岡)シニアの方はすごく健康に関心があって、体操をしたりウォーキングされたりしているのですが、何のためにやるのかということを座談会などでよくよく聞くと、一生自分の足で歩きたいとか、認知症を防ぎたいという目的が根底にあることがわかりました。そこで、一生自分の足で歩くには何が大事なのかということを編集部が調べて、その結果、骨と脳を若返らせるのが大切だという特集を2月号で組みました。一方で、あまり興味がない方もいらっしゃると思うので、そういう方向けには片付けの特集をつくりました。片付けの特集は、若い人向けの「一旦全部を出して、いるものといらないものを分ける」というようなものは、60代の方には難しい部分があります。その世代ならではの片付け方があるのです。世代のニーズに合ったものを、宝石箱のように詰め込んで載せています。
山岡朝子(やまおか・あさこ)/雑誌「ハルメク」編集長
■1997年、主婦と生活社に入社。雑誌『すてきな奥さん』『CHANTO』などライフスタイル系の雑誌の編集長を歴任。
■2017年に「ハルメク」に入社。50代からの女性を対象とし、健康、料理、旅、ファッション、美容など、さまざまなテーマを取りあげている月刊誌『ハルメク』の編集長に就任。就任後2年で実売部数を2倍に引き上げた。
【ハルメクとは…】
■自宅直送の有料定期購読誌。書店には流通していない。
■主に50代からの女性に向けて、生き方や暮らし方を提案する雑誌構成。
■出版不況が叫ばれるなか、月間31万部を発行。
■徹底したリサーチや読者からのはがき、モニター会員との座談会など、読者とのコミュニティを活かした雑誌づくりが行われている。
■通販やイベント、リアル店舗など、雑誌との連動するコンテンツが人気。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳