成田凌「出演する作品では9割くらいで、ビンタされます」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に俳優の成田凌が出演。俳優になった経緯について語った。
黒木)今週のゲストは俳優の成田凌さんです。映画『弥生、三月-君を愛した30年-』が公開中ですが、30年間を演じたのですよね。
成田)そうですね。16歳の高校1年生から。
黒木)高校生もまったく違和感がありませんでした。けっこう年代が行ったり来たりするではないですか。その辺りは計算して撮影に臨まれるタイプですか? それとも、ノリや感性に頼るタイプですか?
成田)今回はその瞬間を信じて行った感じですかね。もちろん頭は使います。朝は高校生をやって、夕方以降は40歳をやって、50歳をやってという日々だったので、衣装を着てメイクして、目の前に波瑠さん演じる弥生さんがいたら「空白の描かれていない時間はこういうことがあって、こうだよね」ということがあるのですけれど、考えずにやりました。
黒木)役者としての自分のスタイルを、どのように分析して臨んでいらっしゃるのですか?
成田)「自分とは何なのだろう、自分に似合う役は何だろう」といつも思っています。「なぜ自分にオファーしてくれたのだろう」と不思議に思います。ただ、出演する作品は8割~9割くらいでビンタされます。この作品でもされているし、前の作品でもされています。
黒木)しやすいのでしょうね(笑)。
成田)たぶんしやすいのですね。
黒木)ビンタも見どころの1つ。
成田)そうですね。この映画では、始まって1分くらいでビンタされていると思います。
黒木)「ひょうひょうとしている」という言葉が合っているのかはわかりませんが、成田さんを見ていると、そう感じますね。物おじせず、でも手慣れていないし、その辺の微妙な感じでしょうかね。
成田)いましかできないことを、いっぱいやりたいと思っています。欲張ってやらせてもらっているのですけれど、楽しいですね。
黒木)どの作品も楽しいですか?
成田)楽しいです。飽きられたくないですね。
黒木)でも、役は自分ではないですよね?
成田)そうですね。
黒木)出かけて行くわけではないですか。肌が合う、合わないは役によってありますけれども。合っても合わなくても楽しいですか?
成田)楽しいです。合わないとクランクイン前は心がやられますね。現場に行くと、いろいろな演出をしてもらって「なるほど、こういうこともあるのか」と。経験でしかわからないことではあると思うので、楽しいと思います。
黒木)どうしてもその人になれない、という経験があります。どうしてもなれないのですよ。夜、撮り終わったところも含めてずっとやっていたら、「あ、風だ」と思って。ふとひらめいたのが風だったのです。風が吹いているようなセリフを言おうと思って、風が吹いているように言って、それに気が付いたときに「この人ができた」ということがありました。そういうことはなかなかないのですけれどね。
成田)なるほど。
成田凌(なりた・りょう)/俳優
■1993年11月22日生まれ。埼玉県出身。26歳。
■趣味はフットサル。芸能界に入る前は美容専門学校に通っていた。美容師免許も取得。
■2013年からファッション雑誌「MEN’S NON-NO」の専属モデルとして活躍。
■2014年、ドラマ『FLASHBACK』に出演。俳優デビュー。
■以降、数多くのドラマ・映画に出演。TBS「逃げるは恥だが役に立つ」、NHK連続テレビ小説「わろてんか」。映画「スマホを落としただけなのに」「愛がなんだ」「さよならくちびる」——。そして周防正行監督の「カツベン!」では主演を務めた。
■最新作は2020年3月20日公開『弥生、三月-君を愛した30年-』。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳